2020 Fiscal Year Research-status Report
都市部における教職員組合運動と教育実践-大阪・京都・奈良の比較史的考察-
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18K00949
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Research Institution | The Institute of Buraku Problem |
Principal Investigator |
坂井田 徹 (森下徹) 公益社団法人部落問題研究所, その他部局等, 研究員 (40529921)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 日本近現代史 / 地域社会史 / 労働運動史 / 教育史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本科研の3年目となる2020年度も、過去2ヶ年に引き続き、関西教育労働運動史研究会内に大教組班(班長:森下徹)・奈教組班(班長:研究協力者竹末勤)・京教組班(班長:研究協力者富山仁貴)の3つの調査班を設け、関連史料の整理作業に取り組む予定であった。 しかし、コロナ禍のもと、研究計画の大幅な変更を余儀なくされ、京教組班は資料調査作業を見送った。大教組班は6月に資料の収蔵(倉庫内での移動・整理)を行ったが、その後の作業を進めることができなかった。奈教組班のみ、新型コロナウィルス感染症拡大防止対策を行った上で、資料整理作業を継続実施した。奈教組所蔵文書や磯城郡教組文書、吉野郡教組文書など各教組が所蔵する資料の整理作業を実施したほか、安川重行文書、青木康次文書、仲上一一文書、川本勲文書など関係者の個人所蔵文書、さらに旧鴨公村議会文書(橿原市)や旧片桐村文書・矢田村文書(大和郡山市)などの行政文書の発掘とその整理作業を精力的にすすめ、これまでに目録化を完了した史料は、20,000点を数える。 全体を統括する関西教育労働運動史研究会を3月に開催し、研究協力者の富山仁貴が「『丹後の教育』にいたる地域社会運動のつながりー博士論文の内容紹介にかえてー」、同じく研究協力者の岡田雅一が「奈良県における資料調査についてー青木康次文書を中心にー」を報告した。 また、本科研の成果にもとづき、研究代表者森下徹が「大阪教職員組合所蔵文書にみる学校・教員と地域」(『第五回地域史惣寄合報告集 地域史・学校・博物館』2020年6月)を発表した。また、研究協力者の富山仁貴が博士論文「戦後日本における学校教員と地域社会運動の歴史学的研究」(関西学院大学、2021年2月26日承認)を提出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のため、大教組班、京教組班において資料整理作業を中止せざるをえなかった。そのため、予定よりも資料調査作業のペースが遅れ気味となっている。3月の研究会では、研究・作業の進捗状況を確認し、研究組織全体で認識を共有し、次年度(最終年度)に新型コロナウィルス感染症対策に留意しながら、推進することを確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる2021年度は、新型コロナウィルス感染症対策に留意しながら、大教組班、京教組班、奈教組班の3班体制で調査研究を推進し、各班の調査成果をとりまとめるとともに、3班合同の研究会を開催し、調査成果の比較研究を行い、その研究成果を報告書として刊行する。
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Research Products
(1 results)