2022 Fiscal Year Research-status Report
Japanese political reaction to the East Asia situation of the middle in the 19th century
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18K00970
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
松尾 晋一 長崎県立大学, 地域創造学部, 教授 (40453237)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 対外関係 / 琉球 / 倭館 / 江戸幕府 / 対馬宗家 |
Outline of Annual Research Achievements |
「東アジア情勢」対「日本」の構図で日本の政治的反応の展開を検証することにある。今年度も昨年度同様コロナ禍で海外出張できなかったことから韓国で日朝関係の史料収集が行えなかったが、朝鮮を通じて日本に伝わった太平天国情報の分析を、長崎と琉球から伝わった情報との比較から行った(成果の公開は、来年度を予定)。このほか、上白石実著『十九世紀日本の対外関係』の書評を書くにあたって、改めて19世紀の対外関係についての先行研究の見直しを行った(「上白石実著『十九世紀日本の対外関係』」『歴史評論』874号、2023年2月、83~87頁)。また、19世紀に入って欧米が東アジアで活動を活発化していく過程で小笠原諸島への寄港がみられたが、この意義を確認した(長崎市長崎学研究所公開学習会 「江戸時代における未知の島への探検と長崎」2022年5月24日 於長崎歴史文化博物館 )。そして、この科研で得た19世紀の日中関係、日朝関係の成果を、JICA九州 地域理解プログラム「海外に開かれた長崎:過去・現在・未来」の講演(「長崎県域の歴史的特質」「多様性を受け入れ重んじた長崎県域の文化的背景」、於長崎県立大学シーボルト校、令和5年3月6日)で一部紹介した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍にあって調査ができない状況であったことから当初計画していた韓国への渡航などができず史料の収集と分析が今年度も行えなかった。しかし、研究実績の概要に記したような成果をだすことができ、次年度に行う韓国での調査の準備に取り組めた。
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Strategy for Future Research Activity |
海外渡航できる環境になってきたことから来年度早々に韓国での調査を行い、これまで残していた課題の分析を行う。
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Causes of Carryover |
当初計画していた韓国への渡航などができず予定していた史料の収集と分析が行えなかった。そのために次年度へ予算を持ち越し、研究期間の延長を申請した。
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Research Products
(7 results)