2022 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive study on disasters in the capital city of modern Japan
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18K00971
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Research Institution | University of the Sacred Heart |
Principal Investigator |
土田 宏成 聖心女子大学, 現代教養学部, 教授 (00364943)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 災害 / 日本近代史 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年6月19日、第42回土木学会土木史研究発表会において、土田宏成「大正3年桜島噴火への対応について―中央政府の対応と国内外の義援活動を中心として―」と題する発表を行った。発表の内容は、『土木史研究 講演集』Vol.42(2022年)に掲載されている。1910年の関東大水害と1917年の東京湾台風の間に起きた大災害を取り上げた。桜島噴火への対応に1910年の関東大水害の経験が生かされていることなどを明らかにした。 首都圏形成史研究会首都圏災害史研究会のメンバーと、1910年関東大水害に関する論集の刊行準備を進めた。2023年5月21日、7月23日に対面・オンラインにて研究会を開催し、各著者の執筆内容、目次案を作成した。その後、原稿の提出を受け、編集作業を進め、2023年2月、土田宏成・吉田律人・西村健編著『関東大水害 忘れられた1910年の大災害』(日本経済評論社)として刊行した。戦前期における最大規模の水害であり、首都である東京も広域にわたって浸水し、中央・地方に大きな影響を及ぼした同水害について、全体像を明らかにした。 2023年3月4日の首都圏形成史研究会第124回例会(シアター1010〈足立区文化芸術劇場〉講義室)において、本書の一部内容をもとにした発表と、足立区内の水害関連史跡の巡見を実施した。 土田宏成が群馬県を事例とした「1910年関東大水害の記録・記憶と地域」と題する論文を作成した(地方史研究協議会編『非常時の記録保存と記憶化』所収、近刊予定)。 研究期間を通じて、1910年関東大水害を中心に、その前後の首都東京の災害、地方の災害とそれらへの対応を比較検討し、災害経験により災害対応策が整備・拡充されていくことを明らかにした。
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Research Products
(2 results)