2021 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive and chronological research on regional development in ancient Japan-Focusing on the northern part of Yamashiro-
Project/Area Number |
18K00976
|
Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
吉野 秋二 京都産業大学, 文化学部, 教授 (50403324)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 山城 / 古代寺院 / 古代氏族 / 寺社史料 / 地域史 / 開発史 / 学際的研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、古墳時代~平安時代、現在の京都市域にあたる山城(背)北部地域を主たる対象として、諸氏族を主体とする地域開発の史的展開を考察し、評価するものである。古代地域開発史研究は、都城制論、村落論を中心に重厚な研究史をもつ。本研究では、長岡京・平安京遷都の前後を通じて、山城北部の地域開発を多角的に考察し、両者の総合を目指す。 本年度は、口頭報告として、吉野秋二「北白川廃寺と粟田寺」(京都産業大学日本文化研究所9月例会、2021年9月25日、京都産大学)、吉野秋二「古代讃岐の地域史史料」(第5回古代地域社会史研究会、2021年12月19日、岡山大学)を行った。前者は、京都市左京区の北白川廃寺について、粟田氏の氏寺たる粟田寺とする先行研究の論拠を批判的に検討したものである。後者は、古代讃岐の地域史研究史、地域史史料の状況を概観し、今後の方向性について論じたものである。いずれも今後、学術論文として発表することを目指す。また、報告準備の過程で、先行研究を批判的に検討しながら、史資料を蒐集し分析する作業を行った。特に北白川廃寺については、戦前以来の発掘調査報告書を瓦窯跡などの関連遺跡も含めて、悉皆的に分析した。 p本研究は、賀茂氏居住地域(愛宕郡西北部)、秦氏居住地域(葛野郡・紀伊郡域)、小野氏・出雲氏居住地域(愛宕郡東北部・西南部)を主要対象としているが、本年度は、小野氏・粟田氏などワニ氏系の氏族について研究を推進することができた。
|
Research Products
(2 results)