2020 Fiscal Year Research-status Report
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18K01023
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
芹生 尚子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (70783702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高澤 紀恵 法政大学, 文学部, 教授 (80187947)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アンシアン・レジーム / 兵士 / 軍隊の改革 / 七年戦争後の世論 / 脱走 / 啓蒙の時代 / 絶対王政 / 制度と個人 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度においては、①昨年度より現地において予定されていた文書館での調査をすることができない状況であるために、これまで収集した史料の読解を進めながら、日本においても閲覧することのできる史料の探索と分析を行った。具体的には、フランス国防省文書館所収の将校のメモワールの読解をすすめるとともに、民衆の生活に関心を寄せ兵士の生活についても独自の観点から著述を残したルイ=セバスチャン・メルシエの著作(主に『タブロー・ド・パリ』また『私のナイトキャップ』)に収められている多様なチャプターのなかから兵士に関する叙述を探し読解を行い、歴史的背景について調査・分析を行った。②これまでの研究成果の一端を反映させる成果を公表した。日仏歴史学会で研究報告(「啓蒙の世紀における軍隊の影で」)を行なったほか、メルシエのテクスト「戦争について」の前半部分を日本語に翻訳しまた紹介する機会を得た。③研究分担者は、2020年に組織した研究集会の報告をもとに、雑誌『思想』の特集号のなかで、フランス現代歴史学を牽引する歴史家パトリック・ブシュロンの業績について、近編著『世界のなかのフランス史』を中心に日本に紹介することに寄与した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年3月以降、予定されていた現地での調査、また、研究集会の組織ができないでいる状況からやや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
予定されていた現地における調査を行うとともに、これまでの研究成果を論文にまとめて公表することが重要である。
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Causes of Carryover |
予定していた現地での調査および研究集会の組織が感染症のため海外への渡航が不可能なために実現することができなかった。
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Research Products
(5 results)