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2019 Fiscal Year Research-status Report

テーマのある都市空間に関する文化人類学的研究

Research Project

Project/Area Number 18K01203
Research InstitutionThe University of Nagano

Principal Investigator

織田 竜也  長野県立大学, グローバルマネジメント学部, 准教授 (00431841)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywordsテーマのある空間 / フードカート / ファーマーズマーケット / 分類形態 / トーテム操作媒体
Outline of Annual Research Achievements

本研究は「テーマのある空間(Themed Space)」概念を用いて都市空間を考察する。二年目は米国・オレゴン州ポートランド、ワシントン州シアトル、カナダ・バンクーバーでフィールドワークを実施した。
ポートランドでは昨年度に引き続き「フードカート」について、とりわけ昨年からの変化に注意を払って調査を行った。昨年発見した4つの「ポッド(複数のカートが営業するエリア)」のうち一つの区画が廃止され、敷地には新しいビルが建設中であった。「コンパクトシティ」に関して鉄道やバスについての情報を収集した。実際に移動しつつ近郊地域との接続状況、ショッピングモールの状況などを調査した。近郊のビーバートンで新たなファーマーズマーケットを発見して調査することができた。1988年から継続するマーケットで出店店舗を一軒ずつ撮影し、映像資料として収集した。
シアトルではパイクプレイスマーケットの内部を丹念に踏査することができた。食品だけでなく絵画、工芸品、雑貨など、個性的な店舗が集まっていた。パイクプレイスマーケットに関する研究書籍も入手できた。
バンクーバーではブリティッシュコロンビア大学人類学博物館で先住民族文化の展示について情報を収集した。ポートランド~シアトル~バンクーバーと北西海岸の都市を比較することで、ポートランドの特異性が理解できるようになった。今後は「テーマのある空間」のテーマの中心に「マーケット」を据え、フードカード、ファーマーズマーケット、ローカルマーケット、ショッピング・モールを比較して研究を進める。
これまでの研究状況を中間報告として2020年度の日本文化人類学会研究大会で発表する。ポートランドのフードカートに関する調査報告が中心となる。多様なカートや料理の表象を包括的に記述する方法に加えて、様々な表象が並ぶ景観が人々にどんな印象を与えるのかを考察する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

二年目の「テーマ」である「コンパクトシティ」についてはおおむね順調に調査が進んだ。ただロードバイクで実際に走行する参与観察調査は、本人が別の調査で転倒・負傷したために断念せざるを得なかった。「テーマのある空間」という射程から、とりわけ「マーケット」が生成する世界観に焦点が絞られつつある。計画段階からの調査対象であるフードカートばかりでなく、ファーマーズマーケット、ローカルマーケット、ショッピングモールなどが調査対象に加わることで、異なるマーケットによって生み出される都市空間を比較する道が開けてきた。

Strategy for Future Research Activity

三年目は引き続きポートランドを中心にフィールドワークを実施する。調査内容はフードカートとファーマーズマーケットに加えて、DIYを推奨する店舗について活動状況を調査する。
しかしながら、新型コロナウィルス感染症の影響によっては、フィールドワークを自重せざるを得ない。その場合、最終年度となる次年度に複数回、あるいは期間を延長したフィールドワークを実施することで対応する。

Causes of Carryover

洋書を中心に書籍を購入する予定であったが、精査する時間を確保できなかったので見送った。本年度に改めて文献の精査を行って書籍を購入する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 都市空間の論理と創発:米国オレゴン州ポートランドのフードカート2020

    • Author(s)
      織田竜也
    • Organizer
      日本文化人類学会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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