2018 Fiscal Year Research-status Report
リベラルな排外主義の理論的実証的研究:フランスにおけるムスリムの排除と抵抗
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18K01449
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
浪岡 新太郎 明治学院大学, 国際学部, 教授 (40398912)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | フランス / 共和国 / ムスリム / 差別 / 排外主義 / イスラーム |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は、先行研究の確認及び、政治参加についての調査のための打ち合わせを行った。本研究はリベラルな法規範が強化される中で生じるムスリム系移民出身者の排除と抵抗を、排除が最も顕著でかつ深刻なフランスを事例に扱う。これまでの研究は法規範を よりリベラルにすることでマイノリティの包摂を考えていたが、実際にはリベラルな法 規範を理由としてムスリム系移民出身者の排除が進行している。そこで、マイノリティ の包摂と排除を法規範のあり方から考察するのではなく、実際に法規範がどのように適 用され、法政策に実現するのか、さらにはこのような排外主義的な適用と法政策に対し てマイノリティはどのように抵抗することができるのかを明らかにする。具体的には、ムスリム系移民出身者のどのような行為がリベラルな法規範と対立すると判断され、どのように市民権の実際の行使から排除されるのか。また、彼らはどのように自分たちの行為をその法規範によって正当化し、排除に対抗するのかを明らかにする。そのために法政策の決定、運用において大きく影響を及ぼし、また彼らの排除が特に顕著な選挙を中心とした政治参加がどのように行われているのかに注目した。そのために、パリ政治学院、リヨン国立科学研究所において資料収集、インタビューを行った。その際、フランスの事例の特徴をより明確なものとするために、北米やアジアにおけるムスリムの政治参加との比較の視点を持ち込むように努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りに進展している。研究を進める中で、ムスリムの排除がフランスに限られず北米やアジアにも見られることに気づき、比較の視点を持つことの重要性を改めて理解した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に沿って研究を進める。ただし、北米やアジアにおけるムスリムの先行調査を検討することで、比較の視点を強調したいと考えている。
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Causes of Carryover |
フランスでの調査が予定していたよりも一回少なくなったので、差額が生じた。今年度、その分も使用したい。
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Research Products
(4 results)