2021 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of tax and social security policies and their influence on intergenerational welfare in a declining birthrate and aging society
Project/Area Number |
18K01648
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西山 慎一 京都大学, 経済学研究科, 教授 (20812895)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 社会保障制度 / 少子高齢化 / 動学一般均衡モデル / 世代重複モデル / 不完備市場 / 家計の異質性 / 人口動態の変化 / 教育投資 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.Imrohoroglu and Nishiyama, 2022, “Achieving Actuarial Balance in Social Security: Measuring the Welfare Effects on Individuals.” 本論文は異質な家計で構成される標準的な動学一般均衡世代重複モデルを拡張して米国の人口動態の変化と将来推計(社会保障局, 2021)を織り込み、租税・社会保障制度に関する改革案の効果を数量的に検証した。本論文では不完備市場のモデルを用いることにより、租税・社会保障制度に組み込まれた公的保険(リスク分散)や所得・資産再分配の有効性を検証することを可能にしている。 2.Nishiyama, 2022, “Analyzing an Aging Population in Japan: A Dynamic General-Equilibrium Approach.” 本論文は1と同様に不完備市場の動学一般均衡世代重複モデルを拡張して日本の人口動態の変化と将来推計(国立社会保障・人口問題研究所, 2017)を織り込み、租税・社会保障制度に関する改革案の効果を検証した。近年、日本の出生率が大幅に下がっているため、直近および将来の推計を見直したうえで論文を改訂する予定。 3.Nishiyama, 2022, “Fertility, Education, and Economic Growth.” 本論文は動学一般均衡世代重複モデルを拡張して家計の出産と教育投資を内生化し、通常の租税政策に加えて子育てに関する支援制度の政策効果を検証した。本論文では de la Croix and Doepke (AER, 2003) の部分均衡2期間世代重複モデルに教育投資のリターンに関するショックを導入して一般均衡化した不完備市場のモデルを用いている。
|