2022 Fiscal Year Annual Research Report
Historical research on Japanese SME policy from a gender perspective
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18K01801
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| Research Institution | Nagoya City University |
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Principal Investigator |
宮下 さおり 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 准教授 (30447586)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 自営業 / 中小企業 / 組織化 / 税制 / 社会運動 / ジェンダー / 家族経営 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は最終年度であり、これまでの成果のとりまとめと発信に努めた。成果論文として「小規模家族経営における女性の働き方と家族生活―その構造的特徴の検討―」および「自営業のジェンダー分析――インフォーマル労働へのアプローチ」を発表した。
本研究課題は、中小企業政策が経営者とその家族をいかに組織し、中小企業経営に影響を与えたのかについて、ジェンダーの視角から歴史実証的な分析をふかめることを課題とした。コロナ禍による移動制限により、大幅な計画変更を余儀なくされ、期間も2018年から5年間と大幅に伸び、その間は資料の収集と整理を集中的に行った。
この作業により、戦後に展開していく中小企業政策の背後にある、中小企業者の組織化とその運動の概要が明らかになった。中小企業政策により中小企業者を組織化する主体は、商工会議所や商工会といった法制化団体だけでなく、自主的に結成された諸団体があり、そこは家族労働の社会的取扱いを問題にしてきた。また、それが雇用労働と比較してどのような制度的な取り扱いの違いが存在するのか、その考察を行うこともできた。
今日、雇用の多様化が進むとともに、雇用されない働き方が注目され、フォーマル労働とインフォーマル労働の境界を問う社会的必要が改めて生じつつあるといえる。本研究は、その重要な一例として小規模家族経営における経営者家族の労働が、いかなる社会的規定の下に置かれているかを示した。
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