2018 Fiscal Year Research-status Report
Online prediction of the numbers of visitors and shop-around movements among multiple commercial facilities within a city center using their time-series count data of incoming customers
Project/Area Number |
18K01904
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Research Institution | Nippon Bunri University |
Principal Investigator |
山城 興介 日本文理大学, 経営経済学部, 准教授 (00514150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 参郎 福岡大学, 経済学部, 教授 (50111654)
岩見 昌邦 福岡大学, 公私立大学の部局等, ポスト・ドクター (60629541)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 時系列分析 / 分次の商業施設入館者数データ / 時系列データ予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、福岡都心部で隣接する複数の百貨店などの大規模商業施設から、これまで入手することが困難であった日次あるいは分次の入館者数時系列データの提供を受け、これら施設への入館者数の曜日変動や季節変動、バーゲン変動などの特徴およびこれら施設の入館者数の間の相互作用を時系列分析の手法を用いて明らかにする。と同時に、われわれの研究グループの一つである福岡大学都市空間情報行動研究所(FQBIC)が開発した、回遊パターンの一致推定法と関連付け、これまで推計することができなかった日次あるいは分次の福岡都心部へのネットの入込来街者数および複数施設間の回遊移動者数の推定を可能にする方法を開発することを目的としている。 本年度は、「単一商業施設の入館者数データの時系列分析による商業施設の集客数の曜日変動や季節変動などの特徴抽出」を課題として、福岡市のある商業施設の入館者数の15分間隔の分次データを入手し、入館数分次データにどのような特徴があるのかを明らかにするととともに、また、これを使った予測がどの程度可能かを試みた。 具体的には、時系列分析の方法である自己相関(コレログラム)、AR(自己回帰)モデルを適用して、入館者数データからみた店舗の特徴を明らかにし、リアルタイムの入込み来街者数の予測に向けた知見を得た。 その結果、1)入館者数分次データには、時間変動とトレンドといった周期性があること、2)ARモデルの推定では、時間帯ダミーの説明変数が入ったモデルの方が入っていないモデルより、精度が高いこと、3)予測では、時間帯ダミーの説明変数が入ったモデルの方が大まかな1日の傾向は捉えていることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度に計画していた、「単一商業施設の入館者数データの時系列分析による商業施設の集客数の曜日変動や季節変動などの特徴抽出」について、福岡市のある商業施設から、分次の入館者数時系列データを入手することができ、計画通りに、時系列分析の方法である自己相関(コレログラム)やAR(自己回帰)モデルなどを適用してから、各店舗の入館者数にどのようなトレンドやサイクルがあるのか、周期性を抽出し、特徴を明らかにすることができた。 このことから、おおむね、計画を達成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
入手した入館者数時系列データをより詳細な分析へ踏み込んでいくとともに、複数の入館者数時系列データを入手し、店舗間の相互作用を明らかにすることで、リアルタイムの入込み来街者数に向けて、精度の高いモデルを構築していきたい。
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Causes of Carryover |
今年度は、一つの商業施設から、分次の入館者数時系列データを入手したが、ご厚意により、費用がかからなかったため、支出が予定より少なかった。次年度には、複数の商業施設の入館者数時系列データを入手する必要が出てくるため、それにかかる費用して、繰り越した分を使用する計画である。
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