2020 Fiscal Year Research-status Report
多文化共生時代の家庭科教員育成拠点の創成と授業支援ネットワークの構築
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18K02186
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
堀内 かおる 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (00252841)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | オンライン研修 / ICT活用 / 家庭科 / 家庭科教員 / 教員支援ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は、コロナ禍の収束の見通しが立たない中で、オンラインによるネットワーク・コミュニケーションが社会全般に広がったことによって、本研究の基盤である教員同士のネットワーキングに関わって、ICTを媒体とする組織化と研修の恒常化という成果を上げることができた。 当初計画されていた対面・集合による研修会という形式を一新し、オンライン・ビデオ会議システムによる遠隔開催の研修会を5月から毎月1回、定例会として継続開催した。各回のテーマを決めて、家庭科教育及びその近接領域で卓越した研究業績を持つ研究者をゲスト講師として招き、30分間の講義と本研究者とのトークセッション、参加者全体でのディスカッションという構成で、合計2時間の研修会を企画した。 各回の参加者は平均18名、延べ数で198名であった。これは昨年度まで対面で開催していた時と比較して大幅な増加であり、かつ継続して毎回参加する教員集団を得ることができた。学び続ける家庭科教員のコア層ともいえるこれらの教員たちは、意欲的に研修会に参加し、研修会での他の教員の発言や講師の話から示唆を得て、自らの授業の糧にしていた様子が見られた。本研究の研究主題としていた家庭科教員支援のためのウェブサイト構築とオンラインのネットワーキングが、コロナ禍という状況において逆に功を奏し、教員たちのニーズも相まって加速的に充実した研修の設定・運営が可能となった。 また、研修の内容についても、本研究者による大学での授業の取組として実施したICT活用をテーマにした教材開発について、大学生たちが提案をし、現職教員の参加者たちがコメントをして、実際の授業への活用についてアドバイスする機会を設けたことは、これから教育実習に行く学部生にとっても貴重な学びであり、現職教員にとってはデジタルネイティブである大学生の発想から大きな示唆を得て、相互に意義深い研修となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
オンラインによる研修が軌道に乗り、研修の恒常的形態として定着させることができた。これは予定していた以上の成果であり、本研究がめざしていた当初の目的を達成するための基盤がすでに形成できたことによる。 同時に、研修会のウェブサイトを整備し、これまでの成果や今後の研修企画についてよりわかりやすい形へと改善することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
恒常的形式として定着したオンラインによる研修を継続するとともに、今年度の方式をさらに発展させ、オンラインの中で対話的なコミュニケーションがより可能となるような、分科会方式や参加者による報告の機会などを積極的に導入し、対面による研修を超えたオンライン研修の可能性について提案する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響で、参加が予定されていた国際学会の開催が中止となっため。次年度のオンライン研修会におけるゲスト講師への謝金及び事業概要発信のためのウェブサイトのコンテンツ整備に係る経費として使用する計画である。
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Remarks |
研修会のウェブページとして研修会案内及び資料等の紹介のために活用。
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Research Products
(5 results)