2022 Fiscal Year Research-status Report
教師・学習者の発展的な思考・態度を習慣化する授業実践モデルの開発
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18K02518
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
佐藤 学 秋田大学, 教育学研究科, 教授 (90587304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 久恵 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (00314518)
新木 伸次 国士舘大学, 体育学部, 准教授 (30450159)
赤井 利行 大阪総合保育大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40441620) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 自律的発展型授業 / 習得的数学の意識 / 発展的数学の意識 / 質問紙調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
算数・数学における「自律的発展型授業」に関する質問紙調査の作成とその分析を行った。具体的には,アーネストの「絶対主義」「可謬主義」を参考にして、2つの意識「習得的数学の意識」「発展的数学の意識」は,「授業構想時」と「授業実践時」では異なった現れが見られると想定して,質問紙調査を開発し,秋田県をはじめ37都道府県の小,中,高,大の教員,学生593名の回答を得た.そして,「校種や学生間の差異に着目した分析」「教職経験年数に着目した分析」「広域データと秋田データの分析」を行った。その結果は,「校種や学生間の差異に着目した分析」からは,各校種において「問題の数値,条件,内容,配列」「学習者の困難への対応」,高校においては「多様な解決」で,自律的発展型授業に向けて教師により異なる前提をもつ可能性を明らかにした.また,「教職経験年数に着目した分析」では,教職経験年数20年以上の教員では確立されている様相が見られるが,教職経験年数5年以上20年未満の教員は「発展-習熟」の在り方を模索している様相が見られることを明らかにした。そして,「広域データと秋田データの分析」では,多くの項目において両者は類似する傾向である一方,学習内容の定着を図りたいとする傾向も見られ,可謬的可変的な見方・考え方とは言い切れないことを捉えた. これらの結果は,第10回春期研究大会(日本数学教育学会,宇都宮大学)におけるラウンドテーブル,全国数学教育学会誌第29巻第1号において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
質問紙調査の分析を踏まえ,指導への示唆,研修への示唆を得ることを目的としているが,コロナ禍により研修に関する調査研究を十分行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は,暫定的に構想した研修システムについて,文献調査と実地調査を進めることにしている。
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Causes of Carryover |
質問紙調査の分析を踏まえ,指導への示唆,研修への示唆を得ることを目的としているが,コロナ禍により研修に関する調査研究を十分行うことができなかった。次年度に,この調査に係る費用を繰り越すことにした。
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Remarks |
科研費研究の成果を公開している。
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Research Products
(14 results)