2018 Fiscal Year Research-status Report
中学・高校での生徒や学校薬剤師も参加する医薬品等教育&健康サポートシステムの構築
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18K02552
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Research Institution | Hokuriku University |
Principal Investigator |
大柳 賀津夫 北陸大学, 薬学部, 准教授 (20362014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 晃典 北陸大学, 薬学部, 講師 (70437309)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 医薬品教育 / 薬物乱用防止教育 / 健康サポートシステム / 中高生 / ドラッグレター / 学校薬剤師 / 相談薬局 / 出張相談会 |
Outline of Annual Research Achievements |
中高生(生徒)やその保護者に対する医薬品教育補完、薬物乱用防止やメディア教育の充実、またこれら教育への薬剤師の参加が必要である。これまで、医薬品適正使用、違法薬物に対する注意、医薬品や健康に関するメディア情報への接し方等について、情報紙(名称:ドラッグレター(DL)、A4用紙1ページ分)を申請者らが毎月1回作成し学校で生徒に配付、さらにDLを保護者にも見せるように促してきた。また、生徒らが医薬品や健康等について相談しやすいよう、当該校近隣の薬局を相談薬局に指定し、これらにより医薬品教育補完等の効果を検証してきた。その結果、高校生ではDLで発信した情報に関する理解度の上昇や意識の変化が示唆された。また1~2割であるが、生徒の家庭で、DLがきっかけで保護者から生徒への家庭内教育が行われたことも示唆された。一方、相談薬局への生徒からの相談はわずかだった。 そこで本研究では、従来の取組を基本に、DLのデータベースを立ち上げるなどして「医薬品等教育&健康サポートシステム」を構築し、その機能検証、加えてデータベースを他の学校も利用できるように整備することを目的とした。 平成30年度は、従来の取組に加え、以下の1~3を行った。すなわち、1.生徒の相談環境改良として、相談薬局の指定に加え、中学校・高校の保健室で学校薬剤師(申請者)が毎月1回開催する出張相談会を開始した。2.DL作成に保健委員生徒の意見も参考にした。具体的には、生徒へのDL配付に当たり、年度初めに保健委員生徒からDLのテーマや情報量等について意見をもらい、1年間のDL作成全体に意見を反映させた。3.DLのデータベースとして、WEBサイト(http://www.drug-letter.com/)を立ち上げた。これにより、DL最新号のURLを保護者に配信できるようになり、保護者がDLをもっと読んでくれるようにするための準備ができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画どおり、平成31年度以降に予定している「医薬品等教育&健康サポートシステム」の機能検証に向けた準備ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は、当初の計画どおり、以下の1~5を遂行する。すなわち、1.相談薬局の指定、出張相談会の開催を継続する。2.引き続きDL作成に保健委員生徒の意見も参考にしていくが、平成31年度は毎月のDLに対して細かく意見をもらい、作成に反映させていく。3.DLデータベースを稼働させ、DL最新号のURLを当該校から保護者に配信する。4.DLの内容に関する解説や、DLに盛り込めなかった詳細情報等もデータベースで見ることができるようにする。生徒に対しては、DLにQRコードを印刷し、それをスマートフォン等で読み取ってもらうことで、データベースの当該情報が見られるようにする。保護者に対しては、配信されたDL最新号のURLにアクセスすることで、当該情報が見られるようにする。5.年度末に生徒やその保護者に対し、「医薬品等教育&健康サポートシステム」に関するアンケート調査を行う。
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Causes of Carryover |
DLの印刷に係る費用が当初の計画より少なかったため次年度使用額が生じたが、次年度以降もDLの印刷を行っていくことから、次年度の印刷費に合算する。
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Research Products
(1 results)