2021 Fiscal Year Research-status Report
メタ認知に働きかけて「柔軟な発話意図解釈力」を育てる誤解予防学習プログラムの開発
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18K02899
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三宮 真智子 大阪大学, 人間科学研究科, 名誉教授 (90170828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西森 年寿 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (90353416)
山口 洋介 大阪大学, 人間科学研究科, 招へい研究員 (60769602)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | コミュニケーション / 誤解 / 発話意図 / メタ認知 / IPEパラダイム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,メタ認知に働きかけることによって,他者の意図を柔軟に解釈する力を育てる誤解予防学習プログラムを開発することである。本研究では,意図の誤解を特に「メタ認知の不足」および「解釈の一面性」という観点から取り上げ,予防法を考案する。他者の意図を解釈する際のメタ認知の基本は,自分の解釈を絶対視せず,他者の意図の可能性を柔軟に多面的にとらえることである。 本年度の論文発表としては,目標フレーミングによってもたらされる発話意図の解釈が,いかに受け手の感情や動機づけに影響を及ぼすかについて調べた研究を論文にまとめて採択され,『人間環境学研究』への掲載となった。他者の発話意図をネガティブに解釈することは,ネガティブな感情につながり,行動への動機づけを弱めることが示された。 また,新型コロナウィルスのために1年延期になっていた国際心理学会におけるポスター発表をオンラインで行った。発表内容としては,一般には好意的に解釈される発話であっても,その意図をネガティブに解釈されてしまうとネガティブな反応を引き起こすことを,教師から子どもへの言葉かけにおいて見出したことを報告した。 こうした研究発表に対して,有益なコメントも寄せられ,今後の研究推進に役立つ情報が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルスのため,研究活動に大きな支障を来たし,計画が大幅に滞った。
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Strategy for Future Research Activity |
できるだけ速やかに計画を進め,メタ認知に働きかけて柔軟な意図解釈力を育てる誤解予防の教材を開発する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスのために研究遂行が大幅に遅れた。次年度には,教材開発や研究発表等に予算を使う予定である。
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Research Products
(2 results)