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2021 Fiscal Year Research-status Report

アーギュメントの段階的指導を可能にする小学校教師教育プログラムの開発

Research Project

Project/Area Number 18K02936
Research InstitutionHyogo University of Teacher Education

Principal Investigator

山本 智一  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (70584572)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2023-03-31
Keywordsアーギュメント / 教師教育 / 科学教育
Outline of Annual Research Achievements

令和3年度は,アーギュメントの段階的指導を可能にする小学校教師教育プログラムを開発について,新型コロナウイルス感染拡大によって延期されている第6フェーズを継続し,これまでの実践を整理・評価するとともに,研究の総括的考察を行う段階であった。
具体的には,アーギュメントに習熟した児童を対象とした,レベルの高い段階的指導に焦点を当て,前年度までに得られた,小学校理科授業や教師教育プログラムのデータを分析した。その際,国内外の科学教育関連の学会(遠隔開催)から,アーギュメントや科学的論述能力の指導法に関して広く情報収集・交流を行うとともに,プログラム開発のためのさらなる教材コンテンツや指導法についての情報を収集した。
研究成果の公表に関しては,複数の証拠を利用するアーギュメントレベルの高い段階的指導に焦点を当てた実践を分析し,『理科教育学研究』第62巻第1号に学術論文として公表した。また,複数の証拠を利用するアーギュメントを段階的に指導する教師教育の効果について, European Science Education Research Association2021(ポルトガル:オンライン開催)にてポスター発表をした。
さらに,小学校での初級段階のアーギュメント指導の実践やそこで見られる困難,及び,理科を専門としないアーギュメント指導の初心者教師へのプログラムの効果について,国際的な学術誌(Eurasia Journal of Mathematics, Science and Technology Educationほか1件)で計2件の投稿準備を進めることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

アーギュメントの段階的指導を可能にする小学校教師教育プログラムの実践について,次の2点で研究計画は遂行できていると判断した。
第1に,アーギュメントレベルの高い段階的指導を可能にするために,複数の証拠を利用するアーギュメントの小学校高学年での実践を追試し,その成果を日本理科教育学会の『理科教育学研究』に資料論文として公表できたからである。
第2に,上述したような段階的指導を可能にするための教師教育として,現職教員を対象としたプログラムを分析し,アーギュメント構成能力や評価能力の向上を明らかにするとともに,その成果は、European Science Education Research Association2021で発表できたからである。
ただし,新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け,国内外での情報収集,データ分析や成果発表に支障が生じ,研究期間を1年間延長せざるを得なかったことから,「やや遅れている」と判断した。

Strategy for Future Research Activity

令和4年度は,新型コロナウイルス感染拡大によって延期されている第6フェーズを継続し,これまでの実践を整理・評価するとともに,研究の総括的考察を行う。
具体的には,これまでの研究をふりかえり,アーギュメント指導がまだ一般的でない日本での教育普及のためのプログラムのあり方を探る。小学校での初級段階のアーギュメント指導の実践やそこで見られる困難,及び,理科を専門としないアーギュメント指導の初心者教師へのプログラムの効果について,国際的な学術誌(Eurasia Journal of Mathematics, Science and Technology Educationほか1件)で計2件の公表を予定している。
さらに,国内外の科学教育関連の学会(遠隔開催を含む)から,アーギュメントや科学的論述能力の指導法に関して広く情報収集・交流を行うとともに,新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑みながら,可能な範囲で科学系博物館や理科の公開授業研究会,科学イベントにおいて,プログラム開発のためのさらなる教材コンテンツや指導法についての情報を収集する予定である。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染拡大のために,予定していた,情報収集・打ち合わせ・成果発表のため国内旅費100,000円相当が執行できなかった。また,データ分析・投稿の遅延により,掲載料支払いが昨年度内に執行できなかったため,掲載料約140,000円を繰り越した。これらに伴う消耗品の購入遅延で生じた金額を含めた2,253円を加え,合計242,253円の次年度使用が生じた。
消耗品としては,研究を整理するためにアーギュメントの関連図書や学術論文を購入予定である。また,情報整理のメディア,ファイル類等が必要であり,計42,253円を予定している。国内旅費としては,情報収集・打ち合わせのために自然科学博物館等(東京など1回程度),神戸大学附属小学校等(3回程度)を用務先として計60,000円を計上する。その他としては,国際学術誌への成果物の掲載料として,140,000円を計上する。計242,253円の使用を予定している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Journal Article] 複数の証拠を利用するアーギュメント構成能力の育成:小学校第5学年「電流がつくる磁力」の事例2021

    • Author(s)
      俣野源晃,山本智一,山口悦司,坂本美紀,神山真一
    • Journal Title

      理科教育学研究

      Volume: 62(1) Pages: 187-195

    • DOI

      10.11639/sjst.sp20004

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] Evaluation of a teacher education programme to construct arguments based on adequate and sufficient evidence.2021

    • Author(s)
      Yamamoto, T., & Kamiyama, S.
    • Organizer
      European Science Education Research Association 2021
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2022-12-28  

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