2022 Fiscal Year Annual Research Report
Association of multiple modular L-functions and polylogarithms
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18K03260
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
井原 健太郎 近畿大学, 理工学部, 准教授 (00467523)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | multiple L function / multiple zeta values / elliptic modular form / harmonic product / Mellin transformation / Hurwitz zeta function / Dedekind zeta function |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では, 多重ゼータ関数の理論をモデルとして, 従来の保型形式に付随する L-関数の理論の「多重化」を構築することを目標にしている. その重要な課題 として, 保型多重L-関数 の正整数点における特殊値「保型多重L-値」の生成する代数「周期代数」の構造を決定する問題を考える. 本研究では, 多重ゼータ理 論で大きな役割をもつDrinfeldアソシエーターと多重ポリログをモデルにして,「保型版アソシエーター」と「保型多重ポリログ」を新たに導入することで,「周期代数」の構造を解明しようと考えている. 本年度の研究実績として, 近畿大学のY. Nakamura Y. Kusunoki, H. Saekiとの共同研究として執筆した論文「Generating function of multiple polylog of Hurwitz type」が専門誌Canadian J. Mathに受理され, 出版された. また, 多重ゼータ値のある種の補間関数の積分表示を与えた研究(Y. Nakamura, S. Yamamotoとの共同研究)を進め, 論文「Integral representation of interpolant of multiple harmonic sum」を準備中である. また, 近畿大の松田健太氏との共同研究として, 代数体に付随する多重Dedekindゼータ値に関する結果を, 近畿大学理工学総合研究所紀要「Science and Technology」に投稿予定である. また, 本年度9月に、保型形式の多重ゼータ値を研究テーマとした若手を中心とした研究会を近畿大学にて開催した. さらに, 9月に田坂浩二氏と研究打ち合わせをし, 保型形式と多重ゼータに関する最近の研究状況を話し合った.
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Research Products
(2 results)