2020 Fiscal Year Research-status Report
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18K03404
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
阿部 吉弘 神奈川大学, 理学部, 教授 (10159452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薄葉 季路 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (10513632)
南 裕明 愛知学院大学, 教養部, 講師 (70646885)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Pκλ / イデアル / 飽和度 / P-point / Q-point / non-stationary ideal |
Outline of Annual Research Achievements |
κが後続基数のとき、Pκλ上のκ+飽和イデアルはP-point であることの証明は、Pκλの濃度がλの場合にある種のイデアルに関しては成功したが、一般の場合は完成できなかった。一方、κが極限基数の場合には、κ+飽和だが P-point ではない例があることを確認した。従来、κが強コンパクト基数の場合には、P-point ではない極大イデアルの存在が知られていた。 κ上の Q-point に関しては、non-stationary ideal を含むという特徴づけがあるが、Pκλではうまく行かない。そこで、non-stationary ideal 以外のイデアル J を選び、J を含むイデアルに共通な性質がないか調べ始めた。J としては、κが Mhalo の場合には最小の強正規イデアルなどがある。Q-point に限らず、あるイデアル J を含むイデアルに共通な性質があるのは、J がどのような場合かという視点で、Pκλ上の組み合わせ論を考え始めたが、結果を得るには至っていない。 分担者の薄葉は、強コンパクト基数の弱い形と集合論的トポロジーの命題との関係や、近年 HOD 予想との関係で注目されている数種の巨大基数の性質や強制法との関係についての結果を得た。これらの基数の存在は超コンパクト基数より強い仮定で、Solovay-Reinhardt-Kanamori に記述はあったが、強制法に関する結果もなく長らく隅に置かれていた。 薄葉はまた、generic 超冪により定義される巨大基数に関して、elementary embedding による通常版との比較も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ感染拡大の影響でリモート授業となり、その準備に時間とエネルギーを消費し、研究に集中することが困難であった。Zoomとメイルでディスカッションするなど、研究を進める努力をしたが、思うような進展を得られなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度もコロナ感染が収まるとは考えられず、研究集会はオンラインになると予想される。Zoomを使った討論を多数行い、研究の進展を図る。 分担者の南はサヴァティカルで時間に余裕ができるので、成果を上げることが期待される。二人ならば危険も少ないので、南の滞在先の神戸大を阿部や薄葉が訪れることも計画している。 研究方法としては、前年度までの方針に沿って進めていくが、Pκλ上の組み合わせ論的性質と関連づけた考察も重視したい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の蔓延により、研究計画上計上した旅費の執行を始め、思うような研究活動ができず、予算を使えなかった。 次年度繰越額は、研究打合せの為の旅費や関連書籍の購入に充てる予定である。
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Research Products
(6 results)