2020 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of general purpose model of dynamical networks and its general theory
Project/Area Number |
18K03453
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
守田 智 静岡大学, 工学部, 教授 (20296750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 仁 静岡大学, 工学部, 教授 (10291957) [Withdrawn]
伊東 啓 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (80780692)
泰中 啓一 静岡大学, 創造科学技術大学院, 客員教授 (30142227)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 複雑ネットワーク / 感染症モデル / ネットワーク科学 / 社会ネットワーク / 生態系モデル / 確率モデル / 基本再生産数 |
Outline of Annual Research Achievements |
ネットワーク上の感染症拡散モデルに関して従来の理論を見直し,感染対策にも使われる重要な指標である基本再生産数およびタイプ別再生産数の定式化を再検討した.その結果,先行研究で知られている公式とは異なる正確な式を導出するという重大な成果が得られた.この研究成果を記した論文は2020年6月に完成し投稿しているところであるが,2020年度中には出版にいたっていない.また,社会ネットワークでは社会的繋がりの多い人が繋がりの多い人と,繋がりの少ないが繋がりの少ない人と交際する傾向があること(正の次数相関)が知られている.もちろん繋がりの種類(学校,仕事,趣味,SNS,セックスなど)によってその傾向は異なり,情報工学的なつながりは逆に負の次数相関があると言われている.このような次数相関が拡散に与える影響についても上記理論を拡張して定式化を行った.この研究成果を記した論文は2021年2月に公開された.さらに応用面として性感染症拡散の包括的なモデルの構築・解析を行った.従来のモデルでは性別を無視して同性間のみ性接触を考慮するものか異性間の性接触に注目するものがほとんどであったが,異性間と男性間の性接触を考慮しつつ性接触のスケールフリー的なネットワークに着目した包括的なモデルを構築した.母子感染も含んだ世代に渡るモデルはこれまでにない新しいモデルである.複雑化したモデルは数値計算のみ行われ,解析的な議論はできないことが多いが,我々は理論的な定式化を行った.この研究成果を記した論文は現在投稿中である.
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Research Products
(4 results)