2018 Fiscal Year Research-status Report
CMG荷重移動装置を利用した無人二輪ロボットのハイモビリティ制御
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18K04061
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
小谷 斉之 明治大学, 理工学部, 助教 (10804502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内 茂人 早稲田大学, 理工学術院, 客員上級研究員(研究院客員教授) (20287030)
稲葉 毅 東海大学, 情報理工学部, 教授 (90242271)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | コントロール・モーメント・ジャイロ / 自律システム / 知能ロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
無人ロボットによる災害現場等の危険領域調査や遠隔地への自律搬送では,安定性が重視された四輪やクローラ型車輪ロボットが多く用いられているが,さらに多様な活動環境を考えると走破性や機動性がともに優れている二輪車の活用が望まれる。一般的に,無人による二輪車は自立安定や高速旋回移動が困難であるが,コントロール・モーメント・ジャイロ(CMG)を用いることで改善が可能であり,このCMG搭載型無人二輪車の制御系設計や制御手法の確立が求められる。 本研究では,CMGのジャイロ効果を疑似的な荷重移動手法として利用することによって,自立安定と高機動化の両方を兼ね備えたCMG搭載型無人二輪車の開発を目指している。本年度は,以下の研究課題について取り組んだ。 (1)CMGを搭載した無人二輪車のモデル化と運動方程式によって,高機動化運動時のCMGが及ぼす影響について数値シミュレーション解析を行った。1つのCMGを搭載する場合,坂を上る際のピッチ方向運動では水平置き,旋回を行う際のヨー方向運動には垂直置きが適していることを確認し,さらに2つのCMGに拡張して搭載した場合についても調査を行った。また,運動方程式を重心回りのモーメント式へと変形し,平衡点近傍におけるCMGが与える二輪車の傾転角への影響を考慮して疑似荷重移動手法について検討を行った。 (2)高速信号処理装置DSPの購入と無人二輪車への搭載に伴う機構・電気設計,組み立てを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
制御系設計については,高機動化運動時におけるCMGが無人二輪車に与える影響の確認と平衡点近傍のモーメント式の導出を行ったが,これを利用したCMGによる疑似荷重移動手法の検討に遅れが出ている。さらにモーメント検出についても脚型ロボットで多く利用されている力センサ方式が使えないため間接的にモーメントを把握する必要が生じている。 実験機である無人二輪車に搭載する演算処理装置の購入,筐体設計,電気配線および組立は計画通りに進捗している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,進捗が遅れている平衡点近傍のモーメント式に基づいたCMGによる疑似荷重移動手法早急に推し進め,早急に制御手法の実現と検証を行う.次に,自律して旋回動作をおこなうため,ステレオカメラやレーザファインダ等による周囲環境測定を行い,旋回動作の目標軌道とステアリング操作指令の生成を目指す。また,モーメント検出については,既存のジャイロセンサと2年目に取り付け予定のセンサを用いてモーメントを推定することも視野に入れて検討を行う。
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Causes of Carryover |
(理由)モーメント検出の検討に遅れが出ているため,このセンサや電子部品の未購入および取付費の差額が生じた。 (使用計画)検出用センサと電子部品の購入および取付費用に使用する。
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Research Products
(3 results)