2018 Fiscal Year Research-status Report
地盤材料に応じた包括的な締固めマネジメント手法の確立
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18K04355
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
河井 克之 近畿大学, 理工学部, 准教授 (30304132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
麓 隆行 近畿大学, 理工学部, 准教授 (30315981)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 地盤工学 / 土壌圏現象 / 締固め / 不飽和土 |
Outline of Annual Research Achievements |
「締固め」は有史以前から人間生活の営みの中で用いられてきた土工技術である.古代に建造された締固め構造物が現存していることから,適切な材料選定,施工がなされれば長期的に品質を保持できることが証明されている.しかしながら,大型重機の導入などにより時代を超えて施工技術は発展してきたものの,比較的新しい構造物が地震や降雨によって崩壊する事例が報告されている.本研究の目的は,盛土や河川堤防,アースダムといった「締固め」地盤構造物の長期品質確保のために,地盤材料に応じた設計・施工・維持管理手法を確立することにある. 初年度は,「締固め」を初期値境界値問題として捉え,締固め模型実験と精緻な不飽和土構成モデルを用いた土/水/空気連成解析の比較により,「締固め」の力学的意義を明らかにし,2年目以降に,実際の「締固め」地盤構造物において,施工から供用に至るまでの内部の含水率,水圧,空気圧変化をモニタリングするとともに,非破壊検査である弾性波探査,電気探査により供用時の自然の気象条件下での品質変化を面的に捉える予定であったが,試験機製作に時間を要しており,転圧試験の実施がかなわなかった.代わりに試験盛土におけるモニタリングおよび物理探査を順調に進めることができた.その結果,降雨~蒸発といった自然の乾湿条件に置かれた盛土内の浸透挙動を明らかにした.具体的には,法面を有する盛土構造物では,水変な天端から浸透した雨水は鉛直方向に流下するものの,法面から浸透した雨水は法面傾斜方向に誘導されるように流下する.結果的に法肩直下に比較的低含水状態の領域ができることが分かった.この挙動は降雨シミュレーションでも再現され,理論的に説明できるほか,電気探査による電気比抵抗分布からも明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初,初年度に予定していた転圧模型試験製作が遅れており,初年度に完成させることができなかった.そのため,2年目以降に予定していた高容量テンシオメータ開発のためのセラミック品質の可視化および物理探査を前倒して行い,全体のスケジュールを調整した.
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Strategy for Future Research Activity |
転圧模型試験機の目途がついてきたため,転圧試験実施と並行して転圧シミュレーションを行うことで,効率的に実験ケースを選定する.
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Causes of Carryover |
当該年度に予定していた実験装置作製に予想以上の費用が生じることから,次年度予算と合算することで賄い,実験機作製を行う.実験の実施が遅れることになるが,2年目以降に予定していた研究計画のうち,前倒しで実施できるものは当該年度に行っており,2年目以降の研究が円滑に進むように計画を調整した.
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Research Products
(8 results)