2023 Fiscal Year Annual Research Report
Hydrogen generation using photocatalysis / Au nanowire with multi-level
Project/Area Number |
18K04877
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
高瀬 浩一 日本大学, 理工学部, 教授 (10297781)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 智弘 関西大学, システム理工学部, 教授 (80581165)
田中 啓文 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 教授 (90373191)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 金ナノワイヤー / 金ナノワイヤー/酸化チタンコアシェル構造 / 水分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
光触媒であるTiO2はそのバンドギャップの大きさから太陽光にわずかしか含まれない紫外線でのみ光触媒活性を示すことが知られている。本研究では、TiO2を太陽光に多く含まれる可視光に応答可能にするために、TiO2/金ナノワイヤー複合体の作製を目標に研究を行なった。金ナノワイヤーの作製には、ナノ構造の鋳型となるポーラスアルミナのナノ細孔を用い、電解メッキにより金を細孔に充填して、金ナノワイヤーを得た。この状態では、金ナノワイヤーは、ナノ細孔に埋もれたままであるので、ポーラスアルミナを化学エッチングし、金ナノワイヤーが露出した状態を作り出した。この状態では、露出した金ナノワイヤーの先端部は、凝集し、寄せ集め状態になっている。このような金ナノワイヤーに対して原子層堆積法にてTiO2を金ナノワイヤーの周りに堆積させた。ここで、堆積させたTiO2の厚さは、5nm程度であり、低温での堆積のため、TiO2はアモルファス状態であると推察される。 作製したTiO2/金ナノワイヤー複合体を水中に沈め、これに金のプラズモン吸収波長である530nmの光を照射し、水が分解され水素が生成されるかどうかの実験を行なった。その結果、極わずかな気体生成を確認するとともに、ガスクロマトグファフィー測定から、生成された気体が水素であることが確認できた。ここまでの研究で、当初の期待通り、TiO2/金ナノワイヤー複合体を構築することで、可視光で水を分解できるに至った。最終年度には、金ナノワイヤーの先端部が凝集してしまっている状態の改良に取り組んだが、この部分を改善できるには至らなかった。
|