2018 Fiscal Year Research-status Report
Carbohydrate conversion by novel bacterial carbohydrate epimerases
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18K05382
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐分利 亘 北海道大学, 農学研究院, 助教 (00598089)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | マンノース2-エピメラーゼ / エピメラーゼ / セロビオース2-エピメラーゼ / マンノース |
Outline of Annual Research Achievements |
多様な構造を持つ糖質は様々な優良な機能を持つが,自然界に豊富に存在する糖質は極めて限定的であり,豊富な糖質を希少糖質へと変換する技術が求められている.本研究では,単糖変換を触媒する異性化酵素であり,グルコースからマンノースへの一段階異性化反応を触媒するマンノース2-エピメラーゼについて機能・構造を解明すること,ホモログの機能解析を通じて新たな単糖変換酵素を取得することを目的とした。本年度は,Runella slithyformisに見出されたマンノース2-エピメラーゼについて酵素化学的諸性質を検討した。本酵素は各種基質に作用させた結果,マンノースとグルコースの間のエピメリ化を特異的に触媒した。グルコースからのマンノースの合成収率は24%であり,既報のマンノース合成法よりも高い収率でマンノースを合成できることを確認した。本酵素の反応を重水中で行い,リアルタイムで反応生成物の1H-NMRを測定することにより,マンノースからの反応でもグルコースからの反応でもβ型の生成物を与えることを明らかにした。反応平衡に達するまで保持した反応液について軽水中で2H-NMRを測定することで基質の2位のプロトンが重水素に置換されていることを確認した。すなわち,マンノース2-エピメラーゼの反応はcis-エンジオレート中間体を経由した反応機構に従うことが示唆された。Dyadobacter fermentansにおけるマンノース2-エピメラーゼホモログについて機能解析を行い,本タンパク質がマンノース2-エピメラーゼ活性を有することを明らかにした。また,Melioribacter roseusに見出されたセロビオース2-エピメラーゼ様タンパク質が,マンノビオースに対する高い特異性を示す一方で,グルコースやガラクトースへの異性化反応を触媒することを見出した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた機能解析を計画通り順調に進めており,研究は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
機能解析対象酵素について構造生物学的知見を得るために結晶化条件を精査し,X線回折実験により分子構造を明らかにしたい。また,マンノース2-エピメラーゼホモログの解析を進めることで新たな特異性を示す酵素の探索も行う。
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Research Products
(2 results)