2019 Fiscal Year Research-status Report
Automization of structural design based on machine learning
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18K05880
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
珠玖 隆行 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (70625053)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | エミュレータ / 判断の定量化 / スパースモデリング |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は,完全自動化の根幹技術である設計用エミュレータの構築および,技術者の判断基準の定量化に取り組んだ.
設計用のエミュレータの構築に関して,当初はディープラーニングの適用を検討していたが,最近,機械学習の分野で注目されているスパースモデリングに着目し,スパースモデリングに基づいた回帰モデルを構築した.実際設計に用いられる有限要素法を用いて,提案した回帰モデルの適用性を検証した結果,提案モデルの有効性が確認された.さらにどの程度のデータを準備すれば実務に適用可能なエミュレータが構築できるかを検討するための数値実験も併せて実施した.
技術者の判断基準の定量化に関しては,当初,言語モデルを用いたテキストの自動抽出に取り組んでいたが,その代替手法として取り組んだものである.具体的には,技術者が判断を行う際の思考過程をヒアリングにより明らかにし,それらの定式化・定量化することを試みた.このことにより,複雑な言語処理を行わずとも,構造物設計の完全自動化が達成できると考えた.実際に,土質実際の室内試験の実務で行われている判断を機械に代替させる研究を実施し,その有効性について検証した.提案手法には種々のハイパーパラメータがあり,それらの調整により結果が大きく異なるため,結果的には技術者の判断を100%模擬する結果を得るためにはさらなる研究が必要であるが,おおむねリーズナブルな手法が提案できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度にうまく結果が出なかった言語処理に関して,別のアプローチで解決できる可能性を示せたことにより,目標達成に向けて大きな進捗があったと考えている.また,エミュレータの構築に関しても数値実験レベルではあるが,その有効性を確認できた.
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Strategy for Future Research Activity |
研究のフレームワークがほぼ完成したと判断できるため,今後は開発した各手法の高度化,および実務への適用に向けたカスタマイズを中心に行っていく.さらに成果を積極的に公表し,実務者からのフィードバックを得る.
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Causes of Carryover |
実用性を考えるとさらに大規模な問題も解析できるプログラムを構築する必要があるが,本年度は手法の開発に注力し,比較的小規模な問題を対象に検証を行ってきたため,購入を予定していたPC周辺機器(GPUカード)を購入せずともおおむね目標を達成できた.
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