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2019 Fiscal Year Research-status Report

血管内皮細胞・周細胞相互陥入部を介した血管新生制御機構の三次元電顕免疫学的研究

Research Project

Project/Area Number 18K05983
Research InstitutionAzabu University

Principal Investigator

和久井 信  麻布大学, 獣医学部, 准教授 (40201157)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2023-03-31
Keywords血管新生 / 血管内皮細胞 / 血管周細胞 / 細胞質突起相互陥入
Outline of Annual Research Achievements

ラットに熱可逆性ゲルポリマーを無菌的にインプラントし、同ゲルポリマー内にラットの毛細血管を誘導する。その後に、新生毛細血管を構成する血管内皮細胞と周細胞の変化動態について三次元超微形態学的に検討を行うことで、血管の新生メカニズムを解明することを目的として研究を行ってきた。本検討では、1)悪性腫瘍の血管熱感受培養ゲルThermoreversible Gel Dis Angiogenesis (TGA)の検討方法を改良した。BBN誘発ラット膀胱癌インプラント熱感受培養ゲルThermoreversible Gel Disc Angiogenic (TGA)の作製に初めて成功した。2)TGA法で新生血管の安定増殖を確認した。その後に血管新制度と血管内皮細胞・周細胞質相互陥入Ednothelial Pericyte Interdigitation (EPI)等に関して三次元電顕免疫組織化学的・分子細胞学的解析を行い、血管新生制御におけるEPI systemにおけるCross-talkについて考察した。さらに、移植後5,7日後のdiscの器官培養した毛細血管における (Ang-1,2)/Tei2の発現分布の変化を試みた。3)ラットBBN 誘発膀胱癌モデルを作成し、乳頭状膀胱癌を対象としてTGAを検討した。内径2mm長さ3mmのチューブ内にThermoreversible Gelを注入した後、チューブの編端は非溶解性血管培養ゲル(matori Gel)で塞ぎThermoreversible Gelの流出を防止した新たなTGA(TG-1)を考案作成した。ラット膀胱癌に(TG-1)を医用接着剤でインプラントした後、10日後にTG-1を無菌的に生体外に摘出してTG-1の器官培養を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

三次元マトリックス・ジェルは培養マトリックスとして開発されたジェルである。特性として、低温では流動性水溶性を示す。これに対し室温以上では流動性を示さない固形のハイドロゲルとなることが報告されている。すなわち、ハイドロゲル状態で各種細胞増殖因子・抑制因子を添加することが可能である。さらに、この変化は温度変化に対応するものであり、可逆的に繰り返し行うことができる。さらに、ジェル内において各種細胞が増殖可能であることから、ラット皮下に埋設することで周囲の生体に既存の血管構成細胞がジェル内に発育進入することが想定され、本検討ではこのジェル内で新生血管が発育進展することを確認するとともに、マトリックス・ピル作成のためジェル濃度の成作条件設定を変動させることから、新生血管の検討のための新規実験肉芽組織形成のモデルとして使用するための条件設定を行った。凍結乾燥したメビオール・ジェルの培養液希釈倍率を変化させた。その結果、等倍希釈で作成したマトリックス・ピルに最も多くの新生血管を確認することができた。本検討から、三次元超微形態学的検討に最適な希釈倍率が明らかとなった。

Strategy for Future Research Activity

本検討では、N-butyl-N-(4-hydroxybutyl)nitrosamine誘発ラット膀胱癌組織内にマトリックス・ピルを無菌的に埋没させ、新生血管のマトリックス・ピル内への誘導させたのちに、生体外に摘出して、培養することから新規実験肉芽組織形成のモデル開発の検討を行った。しかし、この条件で作成したマトリックス・ピルからpoly(A+)RNAを抽出したところ、希釈倍率に逆相関的に抽出率は低下を示したことから、希釈倍率をさらに厳密に調整し最適なマトリックス・ピルの生体内維持時間など作成条件設定を行う。

Causes of Carryover

血管内皮細胞・周細胞相互陥入部Endothelial cell and pericyte interdigitation(EPI)は血管新生初期に比較にして血管新生成熟期に有意にその数が増加することを本研究者はラット実験肉芽組織モデルを用いて三次元電顕免疫学的に証明した。さらに、EPIでは血管新生因子の受容体は周細胞側に発現すること、さらに内皮細胞の増殖阻害因子が発現することを三次元電顕免疫学的に証明した。この結果から、EPIが血管新生制御機構に於いて新生血管の増加よりも、新生血管数の選択的維持に関与することを示唆した。しかし、安定した器官培養結果が得られたが、血管抽出量が少なく分子細胞学的検討は行えなかったため。

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Published: 2021-01-27  

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