2019 Fiscal Year Research-status Report
Effects of daily light exposure at night on energy expenditure
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18K06450
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Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
福田 裕美 広島修道大学, 人間環境学部, 助教 (50551412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 健 福岡女子大学, 人間環境科学研究科, 教授 (20326474) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 夜間の光 / 食事誘発性熱産生 / モニター画面 / エネルギー消費 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、夜間の電子機器の使用による光刺激が食後の消費エネルギー量(DIT)へ及ぼす影響を明らかにするための実験を行った。 前年度の調査結果をもとに、一般に夜間に暴露される光の種類と時間を把握し、実験における夜間(20:30~24:00)の光暴露条件を通常光条件(蛍光灯, 200 lx, 32.21 melanopic lx)とモニター刺激条件(通常光条件 + モニター刺激 0.01 melanopic lx)に分けて設定した。光の刺激量は、Lucasら(2014)の計算式を用いて算出した。夜間の光条件による違いを、夕食(20時)と翌日の昼食(12時)におけるDITの変化で把握した。被験者は光条件が異なる1泊2日の実験に、実験間隔を最低3日空けて2回参加し、光条件の提示順序はランダムとした。食事内容は2食×2回とも同一のものとし、食事の前12時間は水のみ摂取可とした。 結果として、モニター刺激条件では通常光条件よりも有意に夜間のDITが低下することが示され、翌日の昼にはその影響は残っていないことが示された。モニター刺激条件がDITに影響を及ぼしたメカニズムとしては、モニター刺激に映像を用いたので、脳活動の賦活がDITに影響している可能性が考えられた。DITと精密体重計を用いて計測した体重との関係を見たが、有意な関連は見られなかった。光刺激からエネルギー消費への情報伝達のメカニズムを解明するため、心拍 変動を周波数解析することで得られる自律神経活動 や、夜間の唾液中メラトニンや朝方のコルチゾールの分泌の関与については、十分な裏付けが得られなかった。この点については、引き続き今後の検討課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、日常に暴露される夜間の光刺激が及ぼす食後の消費エネルギー量(DIT)への影響を実験的に明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、研究成果をまとめ、国際的な学術誌に投稿する。 また、光環境からエネルギー消費への情報伝達のメカニズムを解明するため、夜間の唾液中メラトニンの挙動を把握する。
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Causes of Carryover |
唾液中ホルモン分析を2020年度に行うように研究計画を変更したため。 2020年度に行う唾液中メラトニン分析のために助成金をあてる。
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Research Products
(2 results)