2018 Fiscal Year Research-status Report
カンナビノイド受容体とT型Caチャネルを標的とする過敏性腸症候群の新規治療戦略
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18K06710
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
坪田 真帆 近畿大学, 薬学部, 講師 (90510123)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 過敏性腸症候群 / マクロファージ / T型カルシウムチャネル / カンナビノイド受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はブチル酸誘起過敏性腸症候群の発症にカンナビノイドCB2受容体を多く発現するマクロファージが関与するかについて検討を行い、さらに我々のグループが新たに同定したT型カルシウムチャネル阻害薬6-prenylnaringenin (6-PNG) およびCB1受容体刺激薬ACEAが本モデルにおける結腸過敏および関連痛覚過敏を抑制するかについて明らかにした。蛍光免疫染色法により、ブチル酸投与マウスの結腸および脊髄後根神経節 (DRG) におけるマクロファージ集積を確認したところ、投与開始3日後のマウスの結腸組織およびDRGにおいてコントロール群と比較してマクロファージ数の増加が認められたが、投与開始6日後では変化が見られなかった。さらに、ブチル酸誘起結腸過敏および関連痛覚過敏の発症は、マクロファージ/ミクログリア阻害薬ミノサイクリン、マクロファージ枯渇薬リポソーム化クロドロネートにより阻止された。一方、結腸痛成立後にミノサイクリンを投与しても無効であった。また、6-PNGの腹腔内投与は、ブチル酸誘起結腸過敏および関連痛覚過敏を著明に抑制した。一方、ACEAは、ブチル酸誘起結腸過敏には抑制効果を示したが、関連痛覚過敏には無効であった。以上のことからブチル酸誘起過敏性腸症候群の発症にマクロファージが関与する可能性が示唆された。さらに、ブチル酸誘起結腸過敏および関連痛覚過敏にT型カルシウムチャネル阻害薬が有効であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ブチル酸誘起過敏性腸症候群の発症にマクロファージが関与することが明らかとなった。さらに、ブチル酸誘起過敏性腸症候群モデルにおける結腸過敏および関連痛が6-PNGにより抑制されることが明らかになった。
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Strategy for Future Research Activity |
ブチル酸誘起過敏性腸症候群の発症にマクロファージが関与することが明らかになったことより、マクロファージ上に発現が多くみられるCB2の刺激薬が結腸過敏および関連痛覚過敏を抑制するかについて検討を行う。また、6-PNGが結腸過敏および関連痛覚過敏を抑制したことから、6-PNGの誘導体KTt-45の効果について検討を行う。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] Role of Cav3.2 T-type calcium channels in the butyrate-induced colonic hypersensitivity in the mouse, a model for irritable bowel syndrome2018
Author(s)
Tsubota, M., Matsui, K., Nakano, M. Tomochika, K., Sekiguchi, F., Kawabata, A
Organizer
10th International Symposium on Cell/Tissue Injury and Cytoprotection/Organoprotection.
Int'l Joint Research
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