2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of drug repositioning signal detection method using real-world data
Project/Area Number |
18K06805
|
Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
高田 充隆 近畿大学, 薬学部, 教授 (00434853)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 有害事象自発報告 / レセプトデータ / ジゴキシン / 糖尿病治療薬 / SGLT阻害薬 / ドラッグ・リポジショニング |
Outline of Annual Research Achievements |
ジゴキシンとがんとの関連について、米国FDAの有害事象自発報告データベース(FAERS)とJMDCレセプトデータベースを用い、Disproportionality analysisおよびでSymmetry analysisで検討し、胃がん、大腸がん、前立腺がん、血液のがんでドラッグ・リポジショニング・シグナルを検出した。さらに、BaseSpace Correlation Engine (Illumina Inc., CA, USA) およびConnectivity Mapなどの遺伝子発現データベースを用い、得られたドラッグ・リポジショニング・シグナルをさらに補強する手法の開発を進めた結果、得られたドラッグ・リポジショニング・シグナルを補強する結果が得られた。ジゴキシンについては、すでにin vitro, in vivoおよび臨床研究である程度のエビデンスがあり、有害事象自発報告データベースおよびレセプトデータベースの解析と遺伝子発現データベースの解析を組み合わせる手法がドラッグ・リポジショニング・シグナルの検出に有用であることが示された。3年目は、糖尿病治療薬であるsodium glucose cotransporter (SGLT)とがんとの関連について、JMDCレセプトデータベースを用い、sequence symmetry analysisで検討した結果、SGLT2阻害薬と大腸がんではドラッグ・リポジショニング・シグナルが検出された。さらに、成分ごとに解析を行うとイプラグリフロジン、ダパグリフロジン、カナグリフロジンンでドラッグ・リポジショニング・シグナルが検出された。これらの3薬剤は、SGLT2への選択性が低くSGLT1阻害作用が他の薬剤と比較して大きい薬剤である。そのため、大腸がん抑制にはSGLT1阻害作用が関与している可能性が示唆された。
|