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2019 Fiscal Year Research-status Report

細胞接着分子が制御する細胞小器官の配置と鞭毛形成の分子機構

Research Project

Project/Area Number 18K06834
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

若山 友彦  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (70305100)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 玉井 郁巳  金沢大学, 薬学系, 教授 (20155237)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords細胞接着分子 / 細胞小器官 / ミトコンドリア / 鞭毛形成 / 形態形成 / 免疫沈降 / 質量分析
Outline of Annual Research Achievements

細胞接着分子Cell adhesion molecule-1(CADM1)が精子の尾部のミトコンドリアの配置と鞭毛形成を制御する分子機構を明らかにするため、Yeast-Two-Hybridシステムにより、CADM1と直接結合するアダプター蛋白質BSPRYとMPP6を同定した。MPP6の遺伝子欠損マウスは報告されているが、精子形成障害を示さない。そこで、BSPRYの遺伝子欠損マウスを作製したが、このマウスの精巣は小さいが、CADM1の遺伝子欠損マウスで観察された様な精子形成障害は見られなかった。次に、BSPRY抗体とMPP6抗体で免疫沈降をして質量分析で解析をしたところ、細胞内蛋白質Iba-1やSEPTEX-1等の多数の分子が沈降産物に含まれていた。Iba-1とSPETEX-1の発現は、CADM1遺伝子欠損マウスの精巣で、著しく減少していた。
CADM1、BSPRY、MPP6、Iba-1、SEPTEX-1間の相互作用について、in vitroのアッセイ実験系であるVIPアッセイにより、分子間相互作用について検討し、CADM1とBSPRY、MPP6の直接作用を確認したが、CADM1とIba-1、SEPTEX-1に直接作用はなかった。さらに、BSPRYとIb-1、SEPTEX-1に直接作用が見られたが、MPP6とIba-1、SEPTEX-1には直接作用が確認できなかった。
CADM1、BSPRY、MPP6、Iba-1、SEPTEX-1の抗体による免疫沈降を行い、その免疫沈降物を質量分析することにより、相互作用する可能性のある65種類の分子を同定した。この中で、CADM1などと直接作用がある分子は10種類だけで、さらに、CADM1の遺伝子欠損マウスで発現が変化する分子として、APP、Atp5o、Cbr1、Ifnar2、Mrap、Pigpの6個の分子を選別できた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

免疫沈降を繰り返すことにより同定した65個の分子を、in vitroのアッセイ実験系であるVIPアッセイを効率的に行うことにより、直接作用を指標にして選別することができた。さらに、CADM1の遺伝子欠損マウスにおけるこれらの分子の発現について検討することにより、遺伝子の変化により6つに選別することができた。現在、質量分析により蛋白質レベルでの発現量の変化についても検討中である。この6個の分子については、個体レベルでの解析を行うべき候補分子であるため、質量分析の結果によりどの分子から遺伝子欠損マウスを作製するかを検討中である。

Strategy for Future Research Activity

質量分析による蛋白質レベルでの発現量の変化の結果にしたがい、6個の分子遺伝子欠損マウスをCRISPER/Cas9システムを利用して作製する。当初の予定通り、熊本大学動物資源開発施設(CARD)に依頼して作製する。6個の分子をすべて同時に作製するわけではなく、優先順位をつけて2つの分子について作製する予定である。これらの6個の分子については、既出の発表論文はない。また、抗体も利用可能なものがないので、動物作製中に抗体の作製についても並行して行っていく。

Causes of Carryover

遺伝子改変マウスの作製費用が次年度に必要になるための措置であり、研究計画は順調に進んでいる。同定した分子における解析は順調に進み、既に確立した解析システムがあるので次年度に新たに必要な経費は最小限で済むと考える。したがって、費用の多くを遺伝子改変マウスの作製に使用し、その解析費用を確保した。

Research Products

(1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 細胞接着分子CADM1欠損マウス精巣における伸長精子細胞の分化異常の解析2019

    • Author(s)
      若山友彦、大野伸彦、犬丸諒子、齊藤成、Suthat Duangchit、Wanta Arunothai、野口和浩、河原崎達雄
    • Organizer
      日本アンドロロジー学会第38回学術大会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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