2020 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on the induction of pathogenic T cell by endoplasmic reticulum stress and the pathogenesis of systemic lupus erythematosus
Project/Area Number |
18K06933
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Research Institution | 株式会社膠原病研究所 |
Principal Investigator |
積山 賢 株式会社膠原病研究所, 研究部, 主任研究員 (20514607)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 全身性エリテマトーデス(SLE) / 小胞体ストレス / CD4 T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
小胞体ストレス応答はCD4 T細胞を変調させ、全身性エリテマトーデス(SLE)の発症に関与するかを検討した。マウスにSLEの発症を誘導する際、小胞体ストレス誘導剤を投与し、病原性T細胞の生成および組織傷害の有無、程度を検討することで、小胞体ストレス応答と病原性T細胞生成の関連をin vivoで解析し、SLEの発症における小胞体ストレス応答の関与を検討した。 マウスに卵白アルブミン(OVA)を繰り返し投与し、SLEの発症を誘導した。その際、小胞体ストレス誘導剤ツニカマイシンをOVAと共に投与した。自己抗体の産生を検討するために、血清を回収し、抗dsDNA抗体をELISAにより検出した。組織傷害として糸球体腎炎を評価するために、尿を回収して尿中アルブミンをELISAにより検出した。また、腎炎を発症させるエフェクター細胞である細胞傷害性T細胞(CTL)の生成を検討するために、細胞内染色により脾臓のIFNγ産生CD8 T細胞をフローサイトメーターで検出した。さらに、病原性CD4 T細胞をフローサイトメーターで検出し、当該細胞の生成を検討した。 その結果、SLEの発症を誘導する際にツニカマイシンを投与したマウスでは、ツニカマイシン非投与のSLE発症マウスと比較して、抗dsDNA抗体および尿中アルブミンの上昇が見られたが、統計学的に有意な差ではなかった。また、脾臓のIFNγ産生CD8 T細胞と病原性CD4 T細胞についても、ツニカマイシンの投与により増加傾向が見られたが、統計学的な有意差はなかった。
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