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2019 Fiscal Year Research-status Report

Molecular analysis of isoniazid-resistant Mycobacterium tuberculosis

Research Project

Project/Area Number 18K07121
Research InstitutionJuntendo University

Principal Investigator

切替 照雄  順天堂大学, 医学部, 教授 (50192563)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 竹本 訓彦  国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 上級研究員 (40546793) [Withdrawn]
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords結核 / 薬剤耐性 / イソニアジド耐性 / 薬剤耐性遺伝子 / イソニアジド耐性遺伝子 / 中等度耐性 / 全ゲノム解析 / 系統樹解析
Outline of Annual Research Achievements

結核菌は、特定の遺伝子の変異によって薬剤耐性を獲得する。結核菌薬剤耐性に関与する遺伝子変異とその分子機構を解明することは、薬剤耐性結核の診断・ 治療法開発のための基盤である。国立病院機構共同研究として、我が国の薬剤耐性結核の治療実態及び薬剤耐性(イソニアジドまたはリファンピシン耐性)結核 臨床分離株の収集解析が実施されている(2016年4月~2018年3月)。申請者は、収集した臨床分離株254株の薬剤耐性遺伝子の解析を進めている。これらの菌株のうち、242株イソニアジド耐性であった。これまでの解析から、既知の薬剤耐性遺伝子変異では説明できないイソニアジド耐性臨床分離株が19株存在することが明らかになってきた。本研究の目的は、これらのイソニアジド 耐性結核菌株の薬剤耐性に関与する遺伝子変異とこの変異がもたらすイソニアジド耐性機序を明らかにすることである。具体的には、全国で分離された薬剤耐性結核菌254株の全ゲ ノム情報を解析し、その性状や分布、遺伝子系統、薬剤耐性に関与する遺伝子について解析した。これらの254株は5つのLineageに分類され、日本人と外国人の 患者由来結核はそれぞれ異なる分布であった。イソニアジド(IHN)耐性結核は188株、リファンピシン(RFP)耐性TBは12株、IHNとRFPに耐性を示す多剤耐性結 核は54株だった。これらの多剤耐性結核のうち、他の主要薬剤に耐性がある超多剤耐性結核は9株で、全ての株が日本人患者由来であった。 現在これらの分子疫学の解析結果をまとめて、論文を投稿する予定である。。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

臨床分離株の収集・解析は順調に進展している。その結果、全国で分離された薬剤耐性結核菌254株の全ゲノム情報を解析できた。イソニアジド(IHN)耐性結核 188株のうち、既知のイソニアジド耐性遺伝子変異では説明できない結核菌株12株を絞り込んだ。これらの株の遺伝子変異で対象に、イソニアジド耐性機構を推 定し合理的な説明ができる遺伝子変異を特定した。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究の方針として、結核菌イソニアジド耐性に関与する新規遺伝子変異を特定することである。そのためには、既知の遺伝子では説明できないイソニアジ ド耐性臨床分離株12株を特定した。今後はこれらの臨床分離株を用いて候補となる遺伝子変異を特定し、その変異がどのようにイソニアジド耐性に関与するのか を明らかにする。最終的には、実験結核菌株に変異遺伝子を再構築することでアイソジェニック結核菌株を作成し、新規遺伝子変異がイソニアジド耐性に直接関 与することを実証する。臨床分離結核菌を用いて、そのイソニアジド耐性機構を可能な限り完全に実証する。これらの結核菌株のイソニアジド耐性機構を解明す る。これらの多くが、これまでの疫学研究で報告はあるが、イソニアジド耐性に関与するかどうかの実証はない遺伝子変異を持つ菌株と推定される。これらの変 異がイソニアジド耐性に関与するのかどうかをすべて明らかにする。疫学研究のデータも含めて既知のイソニアジド耐性の関与が疑われる遺伝子変異が全く検出 されないイソニアジド耐性株(すでに2株存在)に関しては、RNA-seq解析による発現解析からイソニアジド耐性に関与する遺伝子発現系を絞り込み、候補遺伝 子変異を特定してゆく。予備的な解析では、oxyR’-ahpCオペロンに複数の変異を検出している。これらの変異はいずれも本研究ではoxyR’(偽遺伝子)-ahpCオ ペロン変異がイソニアジド耐性に関与するという作業仮設を立て、ペルオキシダーゼAhpCの機能解析(イソニアジド活性化に関与するのかどうか)やAhpC発現調 節に関する遺伝子変異の役割を検証する。

Causes of Carryover

今年度消耗品費の増加が見込まれるため

Research Products

(2 results)

All 2019

All Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 薬剤耐性結核菌の全ゲノムを用いた分子疫学解析2019

    • Author(s)
      水越文徳、小林信之、切替富美子、切替照雄、舩渡川圭次、桐谷礼子
    • Organizer
      第57回栃木県公衆衛生学会
  • [Presentation] 次世代シークエンサーによる結核菌の全ゲノム解析を用いた薬剤耐性結核の診断および治療法の開発に関する研究2019

    • Author(s)
      小林信之
    • Organizer
      第2回NHOネットワーク会議
    • Invited

URL: 

Published: 2021-12-27  

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