2020 Fiscal Year Research-status Report
肺静脈閉塞症類似実験的肺高血圧における肺静脈・肺細静脈の病態解析
Project/Area Number |
18K08192
|
Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
丸山 淳子 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 教授 (50263017)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 一男 三重大学, 医学系研究科, 教授 (20181828)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 肺線維化 / ブレオマイシン / 肺高血圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
<実験方法>ブレオマイシン(BL) 投与による肺高血圧ラットモデルの作成を以下の様に行った。 8週令SDオスを用いてペントバルビタール腹腔内投与により麻酔し、仰臥位に固定し自発呼吸下に喉頭鏡により喉頭展開し、ラット気管内投与用スプレーゾンデを用いてBL 水溶液を投与した。投与回数は2日毎、計3回とした。コントロールにも同様の方法で生理食塩水を投与し、両者とも大気下で飼育した。
初回投与3週間後に再びペントバルビタール腹腔内投与により麻酔し自発呼吸下で心カテにより循環動態を評価した。また心肺採取を行い摘出心より右室肥大の評価を、 組織固定を行なった摘出肺のマッソントリクローム(MT)染色およびEVG染色により組織変化および肺血管病変の評価をこころみた。
<結果と考察>スプレーゾンデを用いてブレオマイシン投与回数を増やしてモデル作成を試みた結果、多くの個体によってBL投与群において肺胞構造の消失を伴う線維化病変が認められた。肺高血圧・右室肥大をきたす個体は認められたが、それらの程度は個体によりばらつきがあった。ラット気管内投与の手技が困難なことから、個体により薬剤投与にバラツキが見られたか、薬剤に対する個体の感受性が違うことが考えられるが、これまで行ってきた皮下からの気管直接穿刺、浸透圧ポンプを用いた方法、マウス経口ゾンデによる気管内投与と比較するとおおむね死亡率が低く、肺高血圧、右室肥大を伴う肺線維症モデルの作成が可能であった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ブレオマイシンによる肺高血圧モデルの安定した作成方法を確立するのに時間がかかっている。
より低侵襲で薬剤分布領域が広い方法でモデル作成を試みたが、安定したモデル作成に至っていないこ とが原因で当初の予定より遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
気管内投与にスプレーゾンデを使用し、ブレオマイシンの投与回数を増やして、肺高血圧をともなった肺線維症モデルの作成が可能であった。今後は検体数を増やし、肺静脈を中心とした肺血管病変の解析を進める予定である。
|
Causes of Carryover |
モデル作成に時間がかかり、実験が予定通り進んでいないため。
|
Research Products
(2 results)
-
[Journal Article] A non-selective endothelin receptor antagonist bosentan modulates kinetics of bone marrow-derived cells in ameliorating pulmonary hypertension in mice.2020
Author(s)
Kato T, Mitani Y, Masuya M, Maruyama J, Sawada H, Ohashi H, Ikeyama Y, Otsuki S, Yodoya N, Shinohara T, Miyata E, Zhang E, Katayama N, Shimpo H, Maruyama K, Komada Y, Hirayama M.
-
Journal Title
Pulm Circ.
Volume: 10
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
[Journal Article] Refractory Ileal Perforations in a Cytomegalovirus-Infected Premature Neonate Resolved After Ganciclovir Therapy.2020
Author(s)
Morimoto M, Sawada H, Yodoya N, Ohashi H, Toriyabe K, Hanaki R, Sugiura K, Toyoda H, Matsushita K, Koike Y, Otake K, Inoue M, Uchida K, Imai H, Mitani Y, Maruyama K, Komada Y, Ikeda T, Hirayama M.
-
Journal Title
Front Pediatr.
Volume: 8
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access