2020 Fiscal Year Research-status Report
幼児のO脚に影響する胎児期から出生後の栄養学的因子および遺伝的因子の解明
Project/Area Number |
18K09045
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
坂本 優子 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90465047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 由佳 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (40749553)
時田 章史 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (60260890)
鈴木 光幸 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90449059)
荻島 大貴 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (90327784)
松岡 正造 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70437466)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ビタミンD / ビタミンD関連遺伝子 / 妊婦 / 幼児 / O脚 / 栄養 / 日光暴露 / ビタミンD欠乏性くる病 |
Outline of Annual Research Achievements |
1歳半の子どもからのデータを収集し解析すること、及び子どものO脚の程度と各調査項目の関連性の解析と考察を進めている。Webを介してのアンケートで調査を行った、生後3ヶ月、半年、1年、1年半の4回の下肢全長の写真撮影と、生後1年と1年半で行う栄養調査(3日間の食事の内容を写真データと補足する言語情報でアンケートに答えてもらうもの)と外出による日光暴露調査(3日間の外出時の時間帯、時間、服装を答えてもらうアンケート)の回答率はよく、約7割の回答率を得ている。しかしながら、当院へ来院していただき採血して検査する、栄養充足度と遺伝子検査の実施が遅れているため、現在2/3のデータを回収できたところである。
今回の研究は介入のない観察研究と位置付けているが、母親に栄養摂取状況を知らせたり栄養に関する情報を提供したりと、栄養指導をしているに等しく、強制しない介入試験となってしまう可能性がある。そこで、結果的にO脚が1例も生じな可能性があったが、数例の明らかなO脚と、少なくとも1例のビタミンD欠乏性くる病が発生している。今後の解析で、O脚の発生割合や原因について、十分考察できる可能性がある。
母親のデータは遺伝子解析を含めて全てのデータが揃い、妊娠中のビタミンD不足のリスクとなるビタミンD関連遺伝子の解析を行った。ビタミンD結合蛋白へのAffinityの違いが、血中ビタミンD濃度の差に影響を与えていることが明らかとなり、今年度の日本骨粗鬆症学会で発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1歳半の子どもからの血液検査データを平成32年度末までに収集する予定であったが、コロナ禍で遅れている。当院へ来院していただき採血して検査する予定だったが、緊急事態宣言などで実施できなかったり、参加者が子供を連れての受診を控えたいという希望が強かったり、というのが理由である。しかし、感染対策を十分行うなど工夫をして、現在2/3のデータを回収できたところである。
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Strategy for Future Research Activity |
計画は、当初の予測より時間がかかっているだけで、内容としては概ね順調に進んでいるため、大幅な変更点はない。
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Causes of Carryover |
血液検査の実施が遅れているため、検査費用分が使われていない。また、検査を実施してからの解析となるため、解析も遅れており、成果を発表するための学会参加や論文作成も遅れている。
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Research Products
(3 results)