2018 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of fucosylated protein of high risk prostate cancer and the development of novel therapy
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18K09132
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤田 和利 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (50636181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三善 英知 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20322183)
野々村 祝夫 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30263263)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 前立腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
高リスク前立腺癌ではCore型フコシル化タンパクが高発現し、前立腺癌の浸潤、転移に重要な役割を果たしているが、その詳細なメカニズムについては未だ不明である。本研究ではCore型フコシル化糖鎖タンパクに着目し、高リスク前立腺癌に対する新規治療法およびバイオマーカーの開発を行うことを目的としている。前立腺癌疑いのため前立腺生検を施行した患者より、生検前に前立腺直腸診を行い、直腸審後の尿を採取した。生検結果で癌があった患者および陰性であった患者の尿からフコシル化タンパクをフコシル化に特異的に結合するレクチンカラムにより分離精製を行った。このタンパクを質量分析を行い、フコシル化している尿中タンパクのプロテオミクス解析を行ったところ、いくつかのタンパクで、前立腺癌で特異的に発現しているタンパクを同定した。これらのタンパクについて、現在別の患者コホートで検証を行っているところである。 また同時に感度特異度の高いフコシル化PSAの測定法の開発を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Core型フコシル化タンパクを特異的に捕捉するPhoSLレクチンカラムで、臨床検体および前立腺癌細胞の上清中及び細胞内のタンパクを抽出する。抽出したCore型フコシル化タンパクをiTRAQラベリングを行いLC-MS/MSにより網羅的定量質量分析を行い、低リスク前立腺癌および高リスク前立腺癌の間で比較した。いくつかのタンパクで、前立腺癌で特異的に発現しているタンパクを同定した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在フコシル化転移酵素の中でCore型フコシル化を行うFut8酵素を前立腺癌細胞株に強制発現させている。Core型フコシル化転移酵素強制発現前立腺癌細胞株と親株の間でもタンパクをiTRAQ標識し、網羅的定量質量分析を行う予定である。またPSAは糖鎖タンパクであり、フコシル化されていることを我々は確認している。これに対する好感度の検査方法の開発のため、Core型フコシル化を認識する抗体の測定および、マイクロキャピラリー法を用いた高感度の測定系の開発をすすめる予定である。
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Causes of Carryover |
研究を進めていくうえで必要に応じて研究費を執行したため、当初の見込み額と執行金額が異なった。
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