2019 Fiscal Year Research-status Report
選択的オートファジーを介した新規尿路結石治療薬の開発
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18K09173
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
坂倉 毅 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (00275132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郡 健二郎 名古屋市立大学, その他部局等, 学長 (30122047)
安井 孝周 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
岡田 淳志 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70444966)
安藤 亮介 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30381867)
濱本 周造 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (80551267)
田口 和己 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (00595184)
海野 怜 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (40755683)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | オートファジー / 尿路結石 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、結石形成過程におけるオートファジーの検討として、シュウ酸Ca結晶を尿細管細胞に添加して調べた。GFP-RFP-LC3 (tfLC3) を細胞にトランスフェクションし、結晶を暴露することによる活性を評価したところ、シュウ酸Caの添加でオートファジーは早期2-4時間で一時的に亢進するが、有意差は示さなかった。オートファジーを更新させるためにmTOR阻害薬であるTorin1を結晶暴露とともに同時に投与すると、オートファジーの亢進により、結晶添加で障害を受けたミトコンドリアやリソソームがオートファジーにより処理され、細胞内の炎症は抑制され、結晶の細胞への付着も優位に抑制された。 次にマウスでの結石形成過程でのオートファジーの活性を調べるため、オートファゴソーム可視化マウス(LC3 transgenic mice)を用いた。結石形成を認めるマウスではLC3のdotsが有意に低下し、透過型電子顕微鏡でも同部位に一致して、多数の傷害を受けたリソソームやミトコンドリアを認めた。次に、オートファジーを亢進させるために、オートファジー促進薬であるmTOR阻害薬ラパマイシンをグリオキシル酸と同時に投与したところ、オートファジーを亢進させてマウスでは、細胞内にオートファゴソームが多数観察され、障害をうけたミトコンドリアやリソソームも有意に低下した、その結果として腎結石形成も優位に抑制される事がわかった。細胞内の炎症をPCRで検討したところ、細胞内の炎症も優位に抑制されることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
In vitro, vivoとも順調に計画が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、オートファジー上流精査による、結石形成に関わる機序を解明する。
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Causes of Carryover |
試薬や動物を無駄なく発注した結果、当初予算より若干節約ができた。次年度(最終年度)使用金額として、よりよい結果を残していきたい。
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Research Products
(2 results)