2019 Fiscal Year Research-status Report
少量ゲノム含有検体に解析対象を広げた梅毒トレポネーマゲノム多様性の体系的再評価
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18K09184
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
中山 周一 国立感染症研究所, 細菌第一部, 主任研究官 (80280767)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 国内株初のトレポネーマ全ゲノム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
引き続き、国内由来疑い検体からの梅毒トレポネーマDNAの検出、その分子型別、及び総量、純度の観点から有望なものについてのキャプチャートラップでの精製後の全ゲノム解析を試行した。 これらの結果をまとめ、2017~2018年検体での分子型別傾向と、2014~2018年検体群から選択した21検体のゲノム解析結果、そこから予想される世界各国での分離株との系統的な関連、特に中国株との近縁性と同時に明確な差異が見られることを突き止め、2つの論文を執筆し、投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
分子型別の追跡についても、全ゲノム解析においても一定成果が得られ、論文執筆まで実行できた。
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Strategy for Future Research Activity |
全ゲノム解析から明らかになったこととして、日本と中国の株が近縁であるが、詳細な分析では明確な差異がることが分かり、また、特定の部位の塩基置換がこの差異の簡易なマーカーとして使える可能性が提出された。今後、ゲノム解析に使えなかった多数の検体由来のゲノムで、このマーカーの有用性を検討し、精密かつ簡便な分子型別マーカーとして流用可能かの検討に進みたい
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Causes of Carryover |
年度末のパンデミック影響で一部廉価な消耗品納入遅延が有った。次年度に当該品目を改めて購入するために使用する。
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Research Products
(3 results)