• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2020 Fiscal Year Research-status Report

尿路結石の新規関連遺伝子Nntによる抑制機構の解明と予防治療への応用

Research Project

Project/Area Number 18K09201
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

宇佐美 雅之  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (30534755)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 安井 孝周  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
岡田 淳志  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70444966)
安藤 亮介  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30381867)
濱本 周造  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (80551267)
田口 和己  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (00595184)
海野 怜  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (40755683)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords尿路結石症 / Nnt / 疾患関連遺伝子 / 腎結晶形成モデルマウス
Outline of Annual Research Achievements

尿路結石は多因子疾患であり、遺伝因子に環境因子が作用して発症する。しかしその発症機序は不明であり、より詳細な解明が必要である。遺伝因子の研究には、近交系マウスが用いられることが多く、わずかな遺伝的差異が生じた亜系統が存在する。私たちは、亜系統マウスにおいて結石形成に差があることに着目し、Nnt遺伝子が結石形成を抑制していることを見出した。
【研究1】Nntによる結石抑制効果の検討:腎由来細胞株を用い、蛍光標識したシュウ酸カルシウム一水和物(COM)結晶暴露による接着率とROS活性による酸化ストレスを比較する。
【研究2】Nntトランスジェニックマウスによる結石抑制機序の解明:C57BL/6J(B6J)マウスはNntが欠失しているため、全長Nntを持ったB6Jトランスジェニックマウスを作製し、Nntの発現が結石形成量に与える影響を、マウスによる結石モデルを用いて比較検討する。
本研究は、上記2つの研究により、新たな尿路結石抑制遺伝子候補であるNntの機能を解析し、尿路結石の形成機序を明らかにし、予防法に応用することを目的とする。
2020年度の成果として、①蛍光標識したシュウ酸カルシウム一水和物(COM)結晶暴露モデルについての条件設定など、手技を確立した。②尿路結石抑制遺伝子候補であるNntについて、遺伝子全長のクローニングvectorの作成ならびにシークエンスによる配列確認を行った。③細胞株を用いた、Nnt遺伝子過剰発現系における検討について、タンパク質の発現確認などの条件設定などを行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

Nnt遺伝子による尿路結石症への影響を、培養細胞を用いた手法にて検討を予定している。ヒト腎由来細胞株であるHK-2およびマウス腎由来細胞株であるM-1に対し、蛍光標識したシュウ酸カルシウム一水和物(COM)結晶を37℃にて20分間暴露させる方法にて、結晶付着率および培養液中のROS活性を検討する予定であり、条件設定は可能となったものの、ROS活性の定量法について安定した結果が得られず、測定法の再検討が必要となった。また、今回研究を実施している中で、Nntクローニングベクターによる遺伝子過剰発現系による検討を追加したほうが望ましいと考えられ、遺伝子クローニングを優先した。遺伝子クローニングについては、B6JおよびB6N 亜系統マウスそれぞれのNnt遺伝子全長を、PCR法にて得ることとしたが、primerの設計がうまくいかずPCR productを得ることに難渋したため、そのほかの研究も含めて、進行が遅れている。また、社会的情勢にて実験材料を得ることが難しい状況もあり、そのほかの研究も含めて、進行が遅れている。

Strategy for Future Research Activity

Nnt遺伝子の全長クローニングを行うことができており、このベクターを用いて、今後の研究を進めていく予定である。当初は、培養細胞に対してCOM結晶を暴露させるのみにて、結晶付着率および培養液中のROS活性を検討する予定であったが、ベクターを培養細胞にトランスフェクションすることにより、Nntが過剰に発現した状態での変化を亜系統間の状況を再現して検討することが可能と考え、実行する予定である。また、Nnt遺伝子をsiRNAにて発現抑制した系での検討も予定しており、より詳細なNntと尿路結石症との関連を検討することが可能と考える。
Nntトランスジェニックマウスによる結石抑制機序の解明については、Nntクローニングベクターの作製には成功したものの、動物愛護の観点からin vitroでの研究を優先することとし、培養細胞などを用いた研究成果が確認できた後に行う方針とした。

Causes of Carryover

尿路結石抑制遺伝子候補であるNntに着目し、Nntトランスジェニックマウスを作成して結石抑制機序の解明をする計画であった。計画自体は順調な滑り出しであったがCOVID-19による通常の医療業務が大幅に変更となり、予定していた研究を進めることができなかった。このため次年度使用が生じた。Nntトランスジェニックマウスを安定して作成しin vivoでの結石抑制機序の解明を進めたい。

  • Research Products

    (3 results)

All 2020

All Journal Article (1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] 尿路結石のすべて【トピックス】ゲノムワイド関連解析による尿路結石症関連遺伝子の探索2020

    • Author(s)
      宇佐美雅之、安井孝周
    • Journal Title

      腎と透析

      Volume: 88 Pages: 296~301

  • [Presentation] 隕石学・鉱物学的技術を応用した二次元マッピング法による尿路結石の多面的構造解析の検討2020

    • Author(s)
      田中勇太郎、岡田淳志、丸山美帆子、田尻理恵、河瀬健吾、杉野輝明、海野怜、田口和己、濵本周造、宇佐美雅之、安藤亮介、吉村政志、森勇介、郡健二郎、安井孝周
    • Organizer
      第108回日本泌尿器科学会総会
  • [Presentation] 当院でのECIRS手術症例および合併症の検討2020

    • Author(s)
      宇佐美雅之、金本一洋、橋本良博、岩瀬豊、山田健司、海野奈央子、濵本周造、岡田淳志、戸澤啓一、安井孝周
    • Organizer
      第108回日本泌尿器科学会総会

URL: 

Published: 2021-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi