2021 Fiscal Year Annual Research Report
Novel therapeutic strategies for primary aldosteronism by focuseing on steroidogenesis
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18K09205
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
西本 紘嗣郎 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (00365363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 隆一郎 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (00168006) [Withdrawn]
杉浦 悠毅 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30590202)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アルドステロン / 原発性アルドステロン症 / アルドステロン合成酵素 / CYP11B2 / アルドステロン産生細胞クラスター / APCC / アルドステロン産生腺腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、アルドステロン合成酵素(CYP11B2)とコルチゾールの合成酵素(CYP11B1)を識別できる免疫染色に初めて成功し、副腎皮質に従来から知られる球状層とは異なるアルドステロン産生細胞クラスター(APCC)が、ほとんどの成人正常副腎皮質被膜下に多数存在することを報告した。APCCはアルドステロン産生腺腫(APA)と共通する体細胞変異を持つこと、APCCは加齢とともに増加・増大すること、APCCからAPAへの移行を示唆する病変が存在すること、APCCの増加や増大は原発性アルドステロン(PA)を発症させること、などのエビデンスより、APCCはPA病変あるいはAPAの発生母地になると考えられる。しかし、APCCがどのように形成されるかは不明のままであった。当該年度では、シングルセルRNAシーケンスによりAPCCの分化過程を推定することを目的に研究を進めた。腎細胞癌と褐色細胞腫治療で摘出した成人の正常副腎を解析した。得られた細胞には副腎皮質、副腎髄質、被膜などの細胞が含まれていた。皮質細胞の教師なしクラスタリングを行い、既知のマーカー遺伝子の発現から球状層(ZG)、束状層(ZF)、網状層(ZR)の3層を同定できた。我々は以前レーザー捕獲によるAPCCのトランスクリプトームを報告しているが、ZGのサブクラスタリングにより既報告のAPCCトランスクリプトームと類似した遺伝子発現パターンをもつ細胞を同定しこれらの細胞はAPCC由来であると推定した。さらにin silico軌道解析によりZGからAPCCに至る経路も推定された。本研究によりAPCCはZGから発生することが推定された。本研究成果を医学雑誌に投稿中である。
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Research Products
(2 results)