2018 Fiscal Year Research-status Report
覚醒時ならびに睡眠時ブラキシズムにおける咬筋酸素化動態の検討
Project/Area Number |
18K09700
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大倉 一夫 徳島大学, 病院, 講師 (70304540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 善貴 徳島大学, 病院, 講師 (40581393)
安陪 晋 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 講師 (10359911)
松香 芳三 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (90243477)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 近赤外線組織酸素モニタ / ブラキシズム / 咀嚼筋筋電図 / 筋酸素化動態 / NIRS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、従来行われてきた筋電図による筋活動の評価のみならず、非侵襲的に筋酸素化動態を測定可能な近赤外線組織酸素モニタ装置を用いて、筋活動中、回復期の咬筋酸素化動態を検討することにある。本年度は、主要な物品として多チャンネル組織酸素計を購入した。記録・解析のために使用するソフトウェアの購入、これを用いた携帯型筋電図(現有)記録との同期について最適化を進めた。またNIRSは遮光が重要であるために咀嚼筋への固定方法についての検討を行っている。なるべくNIRSの近傍に筋電図を貼付するために厚手で比較的大きな粘着テープを使用しているが、長時間安定性に関しては検討の余地があると感じている。 ハードウェアの調整・同期、測定・解析ソフトウェアのセットアップ等最適化を図るとともに、被験者選択用プロトコール、顎顔面痛診断プロトコールならびに測定ダイアリーを作成した。また精神状態を把握するための質問票も作成した。 生体信号の測定・解析のデモを行った。予備実験として、1名の研究分担者に対して短時間の負荷試験を行うとともに、安全性を含め問題点を洗い出し、改善を行った。その他の生体信号として血糖値や血圧に関してもウェアラブル端末を使用した測定の可能性を検討している。 一方、生命倫理・安全対策として、臨床研究倫理委員会に対して臨床研究の申請を行い、認可を得た。長時間の測定だけではなく、短時間の負荷試験が行えるよう新たな臨床研究の申請を行う予定である。 被験者を徳島大学の職員、学生より募集している。本年度は、目標としていた5名の測定は達成できず、予備測定ならびにデモンストレーションに終わった。測定環境の整備に今しばらく時間がかかりそうであるが、速やかに測定を遂行する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していた携帯型近赤外線組織酸素モニタ装置、外部器機NIRS取り込みモニターが高価で購入できないため、代替機として脳NIRSの機能のない多チャンネル組織酸素計を購入した。使用するソフトウェア、センサーの取り付け方法に関しても変更する必要が生じた。NIRSは遮光が重要であるため、厚手の粘着テープを使用予定であるが、長期間の使用は現時点では困難である。現在、研究分担者の協力により実験系の最適化を進めている。場合によっては、長期間の持続的な測定にかわって比較的短期間の負荷試験を検討する必要がある。本年度は、目標としていた5名の測定は達成できず、予備測定ならびにデモンストレーションに終わった。その他の生体信号として血糖値や血圧に関してもウェアラブル端末を使用した測定の可能性を検討している。測定環境の整備に今しばらく時間がかかりそうであるが、速やかに測定を遂行する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
測定システムの整備についての検討を引き続き行う。解析についても省時間化と簡略化について検討を進めていく。長時間の測定に関しては臨床研究倫理委員会の認可、必要書類の作成は完成している。短時間の負荷実験に関しての臨床研究倫理委員会の申請を進める。実験系についての検討を進めて行く。今後の測定のため被験者の公募をはじめる。実験系が確立され次第測定ならびに解析を行う。年間5名を目標としている。被験者の募集と選択は常に続ける必要がある。
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Causes of Carryover |
基本的に研究計画に変更はない。本年度物品費で次年度使用が生じたのは当初予定していた近赤外線組織酸素モニタ装置が高額で購入できなかったために、筋酸素動態のみに照準を絞り機種の再選考を行い、購入機種の変更を行ったためである。性能は満たすものの脳機能の測定は行えず、比較的安価な器機に変更したため物品費に余剰が出ている。これに伴い、解析ソフトウェアのセットアップ、センサーの固定方法等の選考に時間がかかり、研究分担者に対する予備実験を行っている。早急に測定系を最適化し安定して長時間測定が可能になれば、被験者の測定を行いたいと考えている。可能であれば得られた基礎データを用いて論文発表、学会発表も行う予定である。次年度使用額は次年度請求額と合わせ、センサー類の追加購入、追加ウェアラブル器機(血糖値測定、血圧測定が可能なもの)の購入に使用予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] 【ペインリハビリテーションの新潮流・新戦略】 ペインリハビリテーションの実践 慢性疼痛の原因となる各種疾患について ペインリハビリテーション各論 顎関節症の原因・治療・リハビリテーション2018
Author(s)
松香 芳三, 小見山 道, 石垣 尚一, 鳥巣 哲朗, 佐藤 仁, 大倉 一夫, 大野 由夏, 島田 明子, 山崎 陽子, 峯 篤史, 長縄 拓哉, 佐久間 泰司, 佐々木 啓一, 今村 佳樹
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Journal Title
ペインクリニック
Volume: 39
Pages: s95~s108
Peer Reviewed
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