2018 Fiscal Year Research-status Report
3種類のサンプリングによるアレイ解析を用いた口腔癌のセツキシマブ耐性化機構の解明
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18K09792
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
玉谷 哲也 徳島大学, 病院, 講師 (30274236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 洋二 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (20200214)
中川 貴之 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (30456230)
高丸 菜都美 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 徳島大学専門研究員 (40513031)
大江 剛 徳島大学, 病院, 講師 (60432762)
真野 隆充 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 准教授 (80325125)
栗尾 奈愛 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (80622141)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 口腔癌 / EGFR / セツキシマブ |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔扁平上皮癌細胞は上皮増殖因子受容体(epidermal growth factor receptor, EGFR)を過剰発現し、EGFRを分子標的としたセツキシマブが既に口腔癌に対して臨床に使用されている。しかし、臨床効果が高い一方で、もともと耐性を示す癌が存在すること、投与を繰り返すと薬剤耐性が生じることが大きな問題となっている。その耐性の機序として、大腸癌ではKRAS遺伝子の活性化、肺癌では、薬剤の結合部位の変異、EGFR下流のシグナル伝達遺伝子の変異等が報告されている(Oncotarget, 8(14):23020-23032, 2017)が、口腔癌ではほとんど明らかにされていない。一方、micro (mi)RNAは、抗癌剤の耐性化で重要な働きをしていることが徐々に明らかにされ、大腸癌、肺癌ではmiRNA-7、miRNA-31の発現がセツキシマブ耐性化に関与するとの報告がある(Carcinogenesis.36: 338-345, 2015)が,口腔癌での報告はほとんどない.そこで、申請者らは、口腔癌のセツキシマブ耐性化に関わるmiRNAを同定することを発想している。セツキシマブ耐性化に関わるmiRNAを新規に検索するための条件を考察した結果、in vitroで口腔癌細胞に対してセツキシマブ処理を行い、耐性化細胞を樹立し、親細胞との比較しマイクロアレイ解析を行う。 現在、EGFRが発現している口腔癌細胞を選択し、セツキシマブで細胞を処理し、耐性化細胞を作成している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
セツキシマブ耐性化に関わるmiRNAを新規に検索するための条件を考察した結果、in vitroで口腔癌細胞に対してセツキシマブ処理を行い、耐性化細胞を樹立し、親細胞との比較しマイクロアレイ解析を行う。現在、EGFRが発現している口腔癌細胞を選択し、セツキシマブで細胞を処理し、耐性化細胞を作成している。
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Strategy for Future Research Activity |
セツキシマブ耐性化口腔癌細胞の樹立を行っている。細胞処理の濃度を増加させると、細胞はほぼ死滅する。そのため低濃度から長期にわたり、細胞を処理し、濃度を段階的に増やしている途中である。 現在、マウスへ口腔癌細胞を移植し、セツキシマブで処理することによって、耐性化株を樹立する研究の準備を行っているところである。
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Causes of Carryover |
セツキシマブ耐性細胞が樹立できていなかったため、解析が遅れているため、使用額が少なくなっている。セツキシマブ耐性口腔癌細胞株を樹立すると、マイクロアレイ解析を行い、セツキシマブ耐性にかかわっている遺伝子とmicroRNAを同定する。また、ヌードマウスに移植した口腔癌細胞をセツキシマブで処理し、同様にセツキシマブ耐性株を樹立し、マイクロアレイ解析を行う予定である。
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Research Products
(2 results)