2021 Fiscal Year Research-status Report
歯牙喪失における遺伝子環境交互作用に関する研究:ゲノムワイド関連解析を用いた検討
Project/Area Number |
18K09908
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
内藤 真理子 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (10378010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若井 建志 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (50270989)
中杤 昌弘 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (10559983)
松井 大輔 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20613566)
渡邉 功 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10636525)
三宅 達郎 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (40200141)
伊藤 博夫 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (40213079)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 歯数 / 口腔保健 / 疫学研究 / ゲノムワイド関連解析 / 遺伝子型 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯牙喪失にかかわる環境要因として、年齢や性以外に喫煙や糖尿病罹患、精神的健康度、身体活動度などが報告されている。様々な環境要因を含めた、歯牙喪失の遺伝子環境交互作用に関する検討は、これから取り組むべき重要な課題と考えられる。本研究は、健常人を対象としたコホート研究の資試料を用いて、歯牙喪失に関係する遺伝的要因の探索ならびに検証を行い、遺伝子環境交互作用を明らかにすることを目的としている。 多施設共同コーホート研究静岡地区・大幸研究および京都フィールドで収集されたデータと生体試料を使用して、歯数をアウトカムとしたGWASデータ解析を実施した。3地区は共通のプロトコルに従って資料および生体試料を収集している。静岡地区は人間ドック受診者、大幸研究は地域住民、京都フィールドは主に地域住民を対象に研究参加者の登録が行われた。生活習慣、病歴、教育歴等の情報は、自記式調査票を用いて収集した。歯数は自己申告のデータを用いた。全身状態は健診データを用いて評価した。 3,000名を対象としたGWASデータ解析より、ゲノムワイド有意水準に到達した一塩基多型(SNP)が認められた。同定された一塩基多型について再現性の検証を進めている。同テーマの研究報告はいまだ少ない状況である。遺伝学的背景や環境が異なる集団での外的妥当性は不明であり、日本人を対象とした検討の必要性が増している。先行研究の知見を参考にしながら分析を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の所属機関異動や新型コロナウイルス感染症の拡大等により、研究スケジュールの変更が必要となった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間の延長により、全体計画に基づいて研究を進める。再現性の検討はJ-MICC研究静岡地区、大幸研究のベースライン調査で収集された生体試料を用いて行う。遺伝子型決定は、共同研究施設である名古屋大学大学院医学系研究科予防医学分野で実施する。先に実施したGWASデータ解析に含まれていない研究対象者を解析対象とする。PCR-CTPP法およびreal-time PCR法によって遺伝子型を決定する。さらに、GWASデータ解析で同定されたSNPと生活習慣との遺伝子環境交互作用についても分析する。関連学会や学術雑誌にて研究成果の報告をおこなう。
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Causes of Carryover |
研究スケジュールの変更により、次年度使用額が生じた。次年度は全体計画に基づいて研究を実施し、研究費を使用する。遺伝子型決定やデータマネージメント等の作業において試薬や人件費が必要であり、そのための消耗品費や謝金を支出する。研究責任者と分担研究者の所属機関での研究打ち合わせのための旅費や会議費、情報収集および成果報告のための学会参加費や旅費、英文論文投稿に際しての論文投稿料や英文校閲料の使用を計画している。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] Association of number of teeth present with nutrient intake.2021
Author(s)
Asaeda M, Nishimura R, Suma S, Tsukamoto M, Kadomatsu Y, Kubo Y, Okada R, Nagayoshi M, Tamura T, Hishida A, Takeuchi K, Wakai K, Ishizu H, Naito M.
Organizer
The 2nd World Dysphagia Summit
Int'l Joint Research
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