2021 Fiscal Year Research-status Report
短軸長軸同時観察できるT型探触子によるリアルタイム超音波ガイド法のブレイクスル―
Project/Area Number |
18K09952
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
笹野 寛 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (20215742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 彰師 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40254289) [Withdrawn]
山岸 庸太 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (40817722)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | T型探触子 / リアルタイムガイド下穿刺 / 医療安全 / ニードルガイド / 駆血圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在の超音波ガイド下穿刺は、細い血管を穿刺する場合には、2次元の平面の情報を3次元の立体的な情報に変換する能力が必要であり、目と手の協調運動に対する熟練を要する。結果として熟練を要するために多くの医療者は十分に利用できていない。リアルタイム超音波ガイド下手技を誰でもが行える簡便な方法にするためのブレイクスルーとしてT型探触子を利用した、探触子を固定したままでも穿刺に必要な3次元情報を得ながらリアルタイム穿刺をする方法の確立を目指した。血管穿刺シミュレーションモデル(ブルーファントムTM)とT型探触子を持つ超音波診断装置にニードルガイドを使用して研究した。セルジンガー法におけるガイドワイヤー挿入時の抵抗及び後壁穿刺の有無を検討したところT型探触子を用いることで、ガイドワイヤー挿入困難は、血管内の針先の位置が関係し、また、挿入時に術者が感じる抵抗はガイドワイヤーの種類よって異なるということが判明した。針先が後壁に近いことがガイドワイヤー後壁穿刺の要因になること、ガイドワイヤー挿入時の抵抗が後壁穿刺の結果だけでおこっていないことを確認できた。 ただし、T型探触子の問題点として、利用できる超音波診断装置が限られており、画面の解像度が低く、臨床応用には診断装置の性能を向上させることが必要であり、直ちに利用することは難しいと判断した。加えて、T型探触子のニードルガイドで利用できる細めで長めの針の調達が困難であった。そのため、血管穿刺を容易にするアプローチとして、T型探触子を利用する以外の方法として末梢静脈の血管径を大きくするために最適な駆血を行う方法の研究を開始している。駆血圧をあげると動脈と静脈の圧迫による虚脱・扁平化による区別がつきにくくなるために、基礎的な研究から開始している。 人での研究が必要であったが、COVID-19の感染拡大により研究を実施できていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
T型探触子を利用できる超音波診断装置の画像解像度が穿刺の難しい細い血管を観察するためには十分でなかった。 被検者を対象とする研究が感染対策のために実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
T型探触子にニードルガイドを利用することで、ガイドワイヤーの挿入や局所への神経ブロックが容易になることは判明したが、T型探触子の超音波画像の明瞭さが臨床使用に適していないこと、かつ適切な細めの長い穿刺針の調達ができないことから、臨床的な優位さが得られなかったために研究の方向性を変更した。 今後は末梢静脈穿刺を容易にするための原点に戻り、血管径拡大のための最適な駆血方法を検討することで新たなブレイクスルーを目指している。具体的には適切な駆血圧を得る方法を検討し、駆血下の動脈と静脈の判別法の基礎的な研究を行っている。 駆血圧を0mmHgから収縮期血圧以上まで変化させ、その時の動脈の拍動および、静脈の拡張度に関する関係を調べることで臨床的に静脈穿刺を容易にすることを目指す。
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Causes of Carryover |
研究計画の遅れにより学会発表が遅れた
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