2018 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of associations between dietary pattern, nutient pattern, and metabolic syndrome, mortality and cancer incidence
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18K10086
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
有澤 孝吉 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (30203384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 浩一 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (50346590)
釜野 桜子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (00612574)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | メタボリック症候群 / 栄養パターン / 因子分析 / 断面研究 / 余暇の身体活動量 / 日常生活の身体活動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本多施設共同コホート研究(J-MICC研究)のがん罹患、死亡の追跡データセットがまだ整備されていないため、ベースラインデータを用いてメタボリック症候群(MetS)に関連する生活環境要因について検討した。 まず、食事の質としての栄養摂取パターンとの関連について検討した。35-69歳の男女30,108人(心血管疾患、脳卒中の既往のある人、データの欠損のある人、摂取エネルギーが極端に低いまたは高い人を除く)について、食物摂取頻度調査から計算した21栄養素の摂取量(摂取エネルギー調整後)に因子分析を適用したところ、3つの因子が抽出された:因子1(食物繊維、カリウム、ビタミンパターン);因子2(脂肪、脂溶性ビタミンパターン);因子3(飽和脂肪酸、カルシウム、ビタミンB2パターン)。それぞれの因子得点を用いて集団を4群に分け、最も得点の低い群を基準としてMetSの有病オッズ比(OR)を算出した。性、年齢、喫煙、飲酒習慣、身体活動量、総エネルギーを調整後、因子1はMetSおよびすべての構成要素と、因子3はMetSおよび血圧高値、血清中性脂肪高値、HDLコレステロール低値と負の関連が認められた(傾向性 P-値 <0.05)。一方、因子2はMetS、肥満、血圧高値と正の関連があった。 次に、24,625人の男女(心血管疾患、脳卒中の既往のある人、睡眠時間などの欠損値のある人、摂取エネルギーが極端に低いまたは高い人を除く)を対象に、日常生活における身体活動、余暇の身体活動(低強度、中強度、高強度)とMetSとの関連を検討したところ、男女とも、日常の身体活動と中強度の運動(約7.0 metabolic equivalent、軽いジョギング、水泳、スキー、軽い球技、ダンスなど)が独立して低いMetSの有病率と関連していた(Uemura H, et al., Endocrine, in press)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画からやや遅れている最大の理由は、がん罹患および死亡に関する追跡データセットがまだ使用できない状態にあるためである。一方、当初の計画には入っていなかった、メタボリック症候群に関わる生活環境要因としての栄養パターン、身体活動(余暇の運動、および日常生活の中での身体活動)との関連が解析でき、論文1編は受理され、1編はrevise中となっている。特に、栄養パターンとMetSとの関連は新しい切り口からの解析である。これまで、食品摂取パターンとMetSとの関連は多くの調査研究がなされてきたが、栄養パターンに着目した解析はまだ少なく、特に日本人を対象とした研究は初めてである。また、Metabolically healthy obese、Metabolically unhealthy normal weightに関連する要因を解析できたことも収穫の一つであった。
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Strategy for Future Research Activity |
日本多施設共同コホート研究(J-MICC研究)の研究グループにおいて、がん罹患、死亡の追跡データが解析可能になり次第、最初の計画に上げられていた、メタボリック症候群、耐糖能異常との関連の解析を開始する。 それまでは、J-MICC研究全体のベースラインデータを用いた、遺伝子多型、環境要因と生活習慣病との関連(コーヒー摂取、遺伝子多型と中性脂肪高値との関連についてのGWAS研究、閉経年齢に関わる遺伝子多型に関するGWAS研究)や、朝食欠食、睡眠時間とMetSとの関連についての横断研究を行い、論文としてまとめて行く予定である。また、徳島地区のデータを用い、メタボリック症候群、インスリン抵抗性に関わる要因を新たな切り口から解析をしていく。
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Causes of Carryover |
論文が1編出版されたが(Arisawa K, Recent decreasing trends of exposure to PCDDs/PCDFs/dioxin-like PCBs in general populations, and associations with diabetes, metabolic syndrome, and gout/hyperuricemia, Journal of Medical Investigation, 65, 151-161)、論文中に科研費の記載をしておらず、支出をすることができなかった。 今後は、すみやかに論文を作成し、論文掲載料、論文原稿英文校正料などで使用していく。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Independent relationships of daily life activity and leisure-time exercise with metabolic syndrome and its traits in the general Japanese population2019
Author(s)
H Uemura, S Kamano, Y Iwasaki, K Arisawa, A Hishida, R Okada, T Tamura, Y Kubo, H Ito, I Oze, Chisato Shimanoe, Yuichiro Nishida, Y Nakamura, N Takashima, S Suzuki, H Nakagawa-Senda, D Nishimoto, T Takezaki, H Mikami, Y Nakamura, N Furusyo, H Ikezaki, E Ozaki, T Koyama, K Kuriki, K Endoh, M Naito, K Wakai
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Journal Title
Endocrine
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed
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