2019 Fiscal Year Research-status Report
がん患者の就労や経済的問題に対する多職種による早期スクリーニングシステムの開発
Project/Area Number |
18K10276
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
橋本 理恵子 大分大学, 医学部, 助教 (90761130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 志津枝 兵庫医療大学, 看護学部, 教授 (00149709)
今井 芳枝 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (10423419)
青木 早苗 関西医科大学, 看護学部, 准教授 (40516168)
寺町 芳子 大分大学, 医学部, 教授 (70315323) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | がん患者 / 就労 / 経済的問題 / 多職種協働 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、がん患者の就労や経済的問題に関して多職種で協働して支援を行うためのスクリーニングシステムを開発するために次の研究を行った。 1.がん患者の就労に関する文献レビュー 目的は、がん患者の就労に関する研究の動向とともに就労状況における特徴を明らかにし、医療職者の立場からがん患者の就労に対する支援体制の方向性を検討した。文献は、医学中央雑誌Web版(Ver.5)を用いて、「がん」and「就労」「就労支援」「仕事」のキーワードを用い、選定基準を満たした25 論文を分析した。がん患者の就労状況の実態、がん患者の就労継続を左右する要因について着目し整理した結果、がん患者の就労状況の特徴として、がんの診断から治療開始前までの早い時期に離職する傾向にあった。がん患者の就労継続を左右する要因として、【身体調整】【情報獲得】【就労への価値】【支援体制】【職場の配慮】【経済状況】が明らかになった。医療職者は、社会の動向や施策,就労の場で行われている取り組みを理解し、患者の治療と就労の調整役として、就労継続を左右する要因である6視点を持ち、離職が多い診断時から支援する介入プログラムを構築する必要があることが示された。
2.がん患者を支援している医療職者が行っている就労に関する支援に関する研究 目的は、がん患者を支援する医療職者(医師、医療ソーシャルワーカー、がん看護専門看護師)が行っている、あるいは、他職種と協働で行っている就労支援について明らかにすることとした。対象者へのインタビューは、新型コロナウイルスの影響で中断している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
医療職者へのインタビューが新型コロナウイルスの影響で中断したため。
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Strategy for Future Research Activity |
中断している医療職者へのインタビューを再開する。次に、がん患者が医療職者から受けている就労支援について明らかにするため、医療職者から支援を受けたことがあるがん患者にインタビューを行う予定である。医療職者、がん患者へのインタビューを終えた後、「がん患者の就労や経済的問題に関して多職種で協働して支援を行うためのスクリーニングシステム」に着手する予定である。
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Causes of Carryover |
【次年度使用額が生じた理由】 新型コロナウイルスの影響で、予定していたインタビューの中断や、学会参加の見合わせが生じたため。 【次年度使用計画】 新型コロナウイルスの影響で研究分担者との対面の会議ができない場合のネットワーク環境の整備、予定していたインタビューの実施、学会参加、インタビューデータの分析のための研究分担者との会議に活用。
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Research Products
(2 results)