大腸がん検診における組織型検診をめざした受診行動サポートシステムの構築

2018 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 18K10297
• Research Institution: Senri Kinran University
• Principal Investigator: 藤原 尚子 千里金蘭大学, 看護学部, 教授 (90469544)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 稲垣 美紀 摂南大学, 看護学部, 准教授 (60326288) ; 大田 博 四條畷学園大学, 看護学部, 講師 (10739775) ; 山本 兼右 公益財団法人大阪府保健医療財団大阪がん循環器病予防センター(予防推進部・循環器病予防健診部・健康開発, その他部局等, 技師 (40745486)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2022-03-31
• Keywords: 大腸がん検診 / 受診行動 / サポートシステム

Outline of Annual Research Achievements

大腸がん検診の受診者および非受診者に対する介入型啓発活動の効果を明らかにする。

本研究では、近畿地方における健康調査の調査票を基に、大腸がん検診の受診対象者に対して、属性や心理・行動的特性について、行動変容の理論を参考に受診者および非受診者をセグメントに分けるための効果的な方法や文献検索を行った。また、ICTを用いてインタラクティブな受診勧奨の有効性、受診者の立場に立った利便性への配慮の効果、電話や面談などの教育効果について、受診者および非受診者の心理的特性をとらえた4つのセグメント【受診者：受診行動を維持しているセグメント（実際に受診している）、非受診者：受診の実行意思を持つセグメント（いつ、どこで受診するか思考している）、受診への目標意思を持つセグメント（受診するつもりである）、受診に無関心なセグメント（受診の意思がない）】に分類する妥当性の検討を行った。そして、研究代表者のホームページ作成に関する打ち合わせを行い、研究協力者への公開内容について検討を重ねた。大腸がん検診の意識に関する質問紙調査に向けて疫学倫理審査の申請を行い承認を得た。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

大腸がん検診の受診者および非受診者に対する介入型啓発活動の効果の検討を行う予定であったが、対象者の選定と打ち合わせに時間がかかり質問紙調査が進行していない。質問紙調査の選定方法は確定している。

Strategy for Future Research Activity

近畿地方在住の40～60歳代の後発年齢者へ大腸がん検診に対する意識調査を行い、対象者の属性や心理・行動的特性について、行動変容の理論と方法を参考に受診者および非受診者を4つのセグメントに分ける。ICTを用いてインタラクティブな受診勧奨、受診者の立場に立った利便性への配慮、電話や面談などによる正しい知識の普及にむけた教育的介入（情報提供）を実施する。その結果を基に受診者と非受診者をそれぞれ情報提供なし群（対象群）と情報提供あり群（介入群）で実際の受診率の違いを無作為化比較試験により検討する。大腸がん検診の受診行動への介入型啓発活動に対するデータ収集を行い、ICTを用いてインタラクティブな受診勧奨（コール）・検診1年後の再勧奨（リコール）による受診行動と受診率向上について検討する。

Causes of Carryover

大腸がん検診の受診者および非受診者に対する介入型啓発活動である質問紙調査に関する打ち合わせ、質問紙調査の実施のための費用やホームページ開設、受診行動支援プログラムの介入に係る費用に使用する。