2020 Fiscal Year Research-status Report
女性がんサバイバーの心理的適応をアシストする看護介入「アプリ」の開発
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18K10334
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
上田 伊佐子 徳島文理大学, 保健福祉学部, 教授 (90735515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雄西 智恵美 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (00134354)
太田 浩子 川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 講師 (90321207)
小野 美穂 岡山大学, 保健学研究科, 准教授 (20403470)
小林 郁典 徳島文理大学, 理工学部, 准教授 (90248328)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 女性がん / がんサバイバー / 女性性 / 心理的適応 / アプリケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は,女性がんサバイバーの心理的適応をアシストするアプリケーション「PAC-W」(仮名称)のコンテンツの体系化に向けて研究を進めてた。アプリケーションのコンテンツ構想は、①気づく、②つぶやく、伝える、③つながる、④役立つとした。 ①の「気づく」は質問に回答することで、がんサバイバー自身がこころの状況を次の4つの側面から把握することができる。「誰かとつながっている」(4項目)「女性としてくすぶらないでいる」(4項目)「等身大の私でいる」(4項目)「悲観から卒業している」(4項目)に回答する。これによりアプリ参加者の同じような状態(同年代、同疾患など)の人のパフォーマンス(絶対的プレゼンティズム)を見ることができる。②の「つぶやく、伝える」は、がんサバイバーが日記風に気づいたことや、感じたこと、症状などを記録する。測定結果はグラフで見ることができる。それを主治医や看護師とのコミュニケーション・ツールとしても使用する。③の「つながる」は患者会などのサイトやアピアランス支援のサイトにつながり、脱毛、肌色の変化、皮疹、爪の変化、手術跡、部分欠損などで、外見に変化がおこることへの支援。ウィッグや皮膚変色をカバーする化粧品、爪の変化に対処するマニキュアなどの情報が得られる。④の「役立つ」は匿名化されたデータが研究化され自分の体験が同病者のために役立つことに貢献できる。 アプリケーション開発のプログラミングやセキュリティシステム制御などは情報工学教育のスペシャリストが研究分担しながら同時進行している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度は心理的適応をアシストするアプリケーションのコンテンツの体系化、アプリケーションのコンテンツ構想を研究者間で検討しているが、COVID-19の影響で県外移動が禁止され対面での検討会が困難になった。また、研究協力病院にも立ち入りが禁止され、研究ができない状況が長く続いた。心理的適応をアシストするアプリケーションのコンテンツのプロトタイプ開発までは至っていないことから,遅れていると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は,心理的適応をアシストするアプリケーションを開発し,COVID-19の感染状況を見極めながら、アプリケーションを使用した看護介入を行う。
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Causes of Carryover |
2020年度はCOVID-19の影響で県外移動が禁止され、研究者間で対面での検討会ができなかった。また、研究成果を公表する学会参加もWebで開催されたことより当初経過していた旅費が大幅に変更された。2021年度はCOVID-19の状況を鑑みながら研究を遂行していく。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] がん治療に対する納得の尺度開発2020
Author(s)
今井芳枝,雄西智恵美,荒堀広美,川端泰枝,町田美佳,徳永亜希子,榎本葵,森美樹,上田伊佐子,板東孝枝,髙橋亜希,阿部彰子
Organizer
第35回日本がん看護学会学術集会