2022 Fiscal Year Annual Research Report
Longitudinal study on the relationship between urinary incontinence and physical activity in community-dwelling women
Project/Area Number |
18K10561
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
森 明子 兵庫医科大学, リハビリテーション学部, 准教授 (90461243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 宏達 兵庫医科大学, リハビリテーション学部, 准教授 (00633348)
横井 悠加 城西国際大学, 福祉総合学部, 准教授 (80804244)
藤岡 宏幸 兵庫医科大学, リハビリテーション学部, 教授 (10252777)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 尿失禁 / 身体活動 / 歩数 / 中高年女性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は地域在住女性における尿失禁と身体活動量の関連性着目した研究である.コロナ感染症拡大の影響を受けたため,当初予定した研究対象者数のリクルートを行うことは断念となったが,最終年度において,既存のデータ解析を進めた. 加齢とともに尿失禁などの下部尿路症状は増加し,60歳以上の高齢者では8割近くが何らかの症状を有している.しかし,医療機関への受診率は9%と特に女性で低い.下部尿路症状は日常生活において心理的苦痛や外出機会の減少を招き,社会的活動の低下をも引き起こすため生活の質を低下させる.このため身体機能や身体活動量の低下に繋がることが懸念されるため対応策の提案が必要である. 近年,様々な研究領域において身体活動が注目されている.この身体活動は日常生活における「生活活動」と,体力の維持・向上を目的とし計画的・継続的に実施される「運動」の2つに分けられる.これらの身体活動量の増加は様々な疾患の発生率を低下させることが知られている. 一方,総合的な移動能力を評価するTimed Up & Go Testなどの歩行機能や身体活動は,尿失禁に関連する要因であると報告されている.日常生活において身体活動量を増やす具体的な方法として,歩行を中心とした身体活動を増加させることが簡便な手法である.しかし,中高年女性を対象とした下部尿路症状と歩数の関連性について言及した論文は見当たらない.以上より,本研究では歩行能力や運動機能を示し身体活動量の1指標である歩数に着目し,中高年女性における尿失禁と歩数などとの関連性を明らかにすることを目的とした. その結果,低歩数者は尿失禁のため日常生活への何らかの影響があり,持続的な身体活動時間の確保が難しくなっているのではないかと考えられた.また,尿失禁が活動の機会を低下させており,身体活動増加によりQOL改善または低下を予防させる可能性は否定された.
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