2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of cancer prevention education program and action research utilizing health indicators created by students
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18K10600
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鷲見 尚己 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (30372254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青柳 道子 北海道大学, 保健科学研究院, 講師 (30405675)
矢野 理香 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (50250519)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | がん教育 / 児童生徒 / 高校大学生 / ピアサポート / ヘルスビリーフモデル / ヘルスコミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度、COVID-19感染症拡大により、予定していた研究活動の実施が困難と考え、研究者間で一部変更して実施した。今年度は、児童生徒のがん教育に関わるがんサバイバーのがん教育における語りの分析、2)ピアサポートによるがん予防教育の介入研究(海外)の質的分析、4)大学生のがん教育の経験とがん予防の4点について研究を実施した。 1)がんサバイバーががん教育で自分の経験を語ることは、生徒に対して自分だから伝えられることは何かを考え、自分の経験を整理し、人生の先輩として、親世代としてがんになって気がついたこと、普通でいることの重要性を伝えようとしていた。同時に、がんを体験した自分の感情や認識の変化を自覚するとともに、他者の反応を前向きに受け止めることで自 己肯定感の高まりや、さらに語ること・学ぶことなどの自己成長につながる可能性が見出された。2)については、海外での介入研究の結果として、ピアサポートを導入した新しい癌教育プログラムの検証において、ヘルスビリーフモデルを基盤としてフォトボイスを用いてのがんに関する生徒の認識の分析を実施した。罹患のしやすさ、利点と障害、重大性をそれぞれ認識し、環境要因から教育問題に当たるまで、具体的に抽出しコミュニティベースでのがん教育の必要性を見出すことができた。 3)大学生のHPV感染症とがん予防行動に関する実態調査を計画し実施した。22歳以下大学生は、HPVワクチン接種の積極的勧奨が中断した年代にあたる。これまでがん教育の受講経験は少なく、保健体育等でのがんについての知識のみであった。HPV感染症についての男性の知識は低く、男性ではHPV感染と子宮頸がんとの関連を認識している割合も低い状態であった。なお、HPV感染症について認知した上で、HPVワクチン接種を希望する男性は約50%、女性では80%であり、がん予防への認識は高まっていた。
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Research Products
(3 results)