2019 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the mechanism of chemotherapy induced dysgeusia and development of screening system for foods
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18K11075
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
堤 理恵 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 講師 (80510172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 保夫 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (90523499)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 味覚障害 / 食品 / スクリーニング / 小型魚類 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は味蕾の数がマウスの6倍あるというメダカについて、OK-Cab、drTokyoなど様々な種の飼育系をまず確立した。 さらにこのメダカにおいて、味覚受容体が発現していることを確認し、抗がん剤(5FU、シスプラチン)では減少し、グルタミン酸ナトリウムでは増加することを確認した。これらは平成30年度までに行ったマウスの結果とも一致していた。 また、CrisperCas9システムを用いて味覚受容体T1R3のKIメダカおよびKOメダカを作成した。KIメダカでは、T1R3 sgRNA, Bait D sgRNA, ドナープラスミド、Cas9 RNAをメダカの受精卵にマイクロインジェクションし、稚魚に生育後に確認した。マイクロインジェクションを行った受精卵のうち50.2%が孵化した。KIメダカでは口唇から鰓耙にかけてT1R3発現が確認されたが他の部分にも発現が確認されたため、Cabを改良し、変異体メダカを作成した。KIマウスでは口唇から鰓耙特異的にT1R3の蛍光発現が確認された。また、これらのメダカを用いていくつかの候補成分によって蛍光発現が変化するかについて確認し、発現の増減を明らかにした。さらにKOメダカは30%の割合でCrisperCas9システムによるKOが確認された。このKOについてはpBluscriptにサブクローニング後シークエンス解析により確認した。これを用いて、現在、化合物ライブラリーを活用したスクリーニング系として創薬ターゲットを探索している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、味覚障害に有効な食品成分を見出すために、味蕾細胞を多く有するメダカを用いて、味覚受容体遺伝子を蛍光タグで標識し、これをKIまたはKOメダカを作成した。現在、化合物ライブラリーを活用したスクリーニング系として創薬ターゲットを探索しており、計画時の予定通りとなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、味覚障害における味覚受容体遺伝子のターゲットとなる成分を同定するために化合物ライブラリーを活用したスクリーニング系として確立している。今後ターゲットとなる成分を小型魚類で確認したのち、抗がん剤を投与したマウスにおいて効果および副作用を見当し、臨床試験を見据えた研究基盤を確立する。
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