2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K11193
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小方 浩明 東京都立大学, 経営学研究科, 准教授 (30454086)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 方向統計学 / 時系列解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
"Models for circular data from time series spectra"のプロジェクトでは、提案したLAN(局所漸近正規性)の性質をベースとして、シミュレーションによる複合的仮説検定を追加で行った。サンプルサイズが大きくなれば、帰無仮説を棄却する率が適切な値に(帰無仮説が正しいときには設定した有意水準に、また、帰無仮説が誤りの場合は1に)近づくことを確認した。風向データによる実データ解析においても、追加で95%信頼区間を求めた。これらの修正を施し、論文が学術雑誌“Journal of Time Series Analysis”に掲載された。 また、数年前に開始した"Canonical vine representations for stationary multi-order circular Markov processes"のプロジェクトについて、論文投稿し、リジェクトをされた段階で研究が止まっていたが、それを再開した。当初は一次元のCanonical Vineモデルで考えていたが、レフェリーリポートで紹介された論文(Smith (2015))を参考に、多次元のDrawable Vineモデルで考え直した。また、実データ解析として、当初は風向データの周辺分布の密度を推定していたが、このモデルの特性は方向データの系列相関をヴァインコピュラで表現することであるので、周辺分布のみではなく相関にかかわる部分の推定を行うことにした。パラメーターの推定も、MCMC(マルコフ連鎖モンテカルロ)法によるベイズ推定で行うことにし、StanとRによるベイズ統計モデリングの基礎を習得し始めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遂行していたプロジェクトのうちの一つについて、論文が学術雑誌に掲載されたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
"Canonical vine representations for stationary multi-order circular Markov processes"のプロジェクトにおいて、multidimensionalのモデルで考え直し、MCMC法によるパラメータ推定を行う。
|
Causes of Carryover |
世界的な新型コロナウィルス感染拡大の影響で、予定していた会議出席などが取りやめとなり、旅費の使用が当初の計画より減ったため。次年度は徐々に対面での会議も増えるであろうから、出張旅費として充てたい。
|
Research Products
(1 results)