2020 Fiscal Year Annual Research Report
Efficient self-powered energy harvesting circuit designs
Project/Area Number |
18K11227
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
史 又華 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70409655)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | Energy harvesting / インターフェース回路 / 自己駆動型スイッチング制御回路 / 広帯域化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は人間がエネルギー源として圧電素子を用いた高効率なエネルギーハーベスティング (EH)システムの開発に向け、自己駆動型スイッチング制御回路と広帯域化設計手法に関する研究開発を目的とする。最終年度では以下の研究を行い、回路設計やプリント基板の製作により提案手法の有効性を実機で評価した。 ①安定かつ高効率な自己駆動型EHインターフェース回路の開発:IoTデバイスにおける動作の安定性と十分な出力電力を目指してEHインターフェース回路を提案した。提案回路は、回路の動作安定性に優れたE-SECEに多段bias-flip方式を採用した。これによって回路面積の肥大化は抑えつつも安定かつ高出力の回路を提案することが出来た。既存E-SECE回路より出力電力が最大137%の増加が確認された。また、提案回路では、負荷特性がほぼ一定であり、負荷抵抗値にほぼ関係なく電力を出力できるのは大きなメリットと言える。 ②複数の圧電素子を用いたインターフェース回路の提案と最適化:既存EHインターフェース回路は単一入力であり、より多くの電力を抽出するために複数入力に対応するインターフェース回路が必要である。しかし、負荷抵抗が一定値を超えると出力電力が急激に低下することから負荷依存性が高いことが問題点として挙げられる。本研究は圧電素子の個数と出力電力の関係を考察し、EHインターフェース回路構成の最適化手法を提案した。 ③広帯域化設計手法:前年度の提案回路に基づく、ディジタル回路制御方式を採用し、Phase-Shift 回路を改良した。提案回路は振動の周波数を自動的に検出し、それに適した遅延の挿入により、非共振状態でもより高い出力電力が得られる。結果、振動周波数が171Hz、174Hzおよび177Hzの振動を加えた際に、提案回路は負荷抵抗値に依存せず、高いかつ安定的な出力電力が得られることが確認できた。
|